柚子
中国の揚子江流域が原産地とされ、日本には奈良時代もしくは飛鳥時代に伝わってきたという柚子。
伝来した当時は主に薬用として栽培されていたという記録があるとか、そうでないとか…冬を元気に過ごすために、冬至には柚子湯に入ると風習もそんなところから生まれたのかもしれません。実際に柚子の香りは気を巡らす効果がありますし、柚子の皮には血行促進、疲労回復、美肌、保湿などの効果が期待できるそうですよ
栽培には長い年月がかかることも、ことわざの中に出てきます。「桃栗三年、柿八年」その後に「柚子の大馬鹿十六年」などと続く地方があるのがソレです。ところによっては「三十年」となっているところも?!
現在では日本全国の栽培量の約7割を四国の高知と徳島で栽培されています。柚子胡椒などが最近はやりの用途ですが、パンにも柚子の皮を練り込んだものがあったりします。「Boulangerie Bistro EPEE」の「ゆずマロン」もそのひとつ。
これと同じように、多くの場合柚子は単独ではなくて栗の甘煮と組み合わせたモノが多いような気がします。そしてベースはライ麦系がほとんど…生地の酸味と柚子の苦味、そしてその他に甘味を加えようというところなのでしょうが、なぜ栗が選ばれやすいのか…それは不明です。
同じ季節(秋から初冬)に旬を迎えるから、というのが順当な答えになるのでしょうか。自然の恵みという言葉の意味を実感します