鴨葱
まもなく鴨の狩猟期間に入ります。本州では11月15日から2月15日、北海道では10月1日から1月31日なので既に狩りが始まっていますね。
カモがネギ背負ってやってくる(鴨がネギまで背負ってわざわざやって来たのですぐに鴨鍋が食べられるという意味から、相手の行動が自分の思わくどおりで都合のいいことをあらわす)、カモにするなど、ちょっと「都合のいい」方向性で例えにされがちな鴨
ちょっと可愛そう…ですが、確かに人間にとっては美味しくいただけることの他、合鴨農法などにみられるように害虫を駆除してくれたり足を使って水をかく泳法で水田の水をかき交ぜてくれたりと「都合がいい」のかもしれません。
美味しくいただける、の方ですが、美味しいばかりではなく栄養価的にも優れています。鴨肉には牛・豚肉等と比較して健康に良い不飽和脂肪酸が多く含まれコレステロール値を押さえたり、脂肪太りを防ぐ等の数々の長所があり、ビタミンA・B1・B2も含まれ良質なたんぱく質源となってくれます。
鴨を使った郷土料理では石川県の治部煮が有名ですね。
「都合よく」害虫を駆除してくれる鴨ですが、ヒナを狙ってからすが襲ってきます。都会近郊では野犬と猫、山あいではイタチ、タヌキ、ムササビ、キツネ、フクロウなどの小動物に狙われやすいようです。
農家では、テグスを貼ったり電気柵で微弱電流をながしたりして防いでいるとのこと…ちなみに秋に収穫が終わるとこれらも食用にされるとか。
ネギを背負ってもらうために、人間も少し手をかけています。何もせずに…というのは本当はないのかもしれませんね。
*写真は「福枡屋」で食べた胡椒の効いた鴨つけうどんのつけ汁です。