狐
狐には善悪両方のイメージがあります。
悪い方は「人を化かすいたずら好きの動物」説、例えば日本人の持つキツネが化けるというイメージは、中国から伝わったもので、中国では「狐(こ)」は50年生きると女に変身でき、100年で美女や巫女、さらに千年で天狐(てんこ)となり9本の尾と金色の毛並みを持つとされていたそうです。
東アジアではこれに似た伝説が多く、韓国ではいまでもずる賢く美しい女性の事をキツネと呼ぶそうです日本でもそうでしょうかね、「この女狐!」なんてセリフ、ドラマでよく聞きますよね
良い方が、五穀豊穣の神である稲荷神の神使としてのイメージ。信仰の対象となっているというところも含めて東アジア全般である現象のようです。
ヨーロッパでも同様に、善悪ふたつのイメージを持つとか…。
悪いイメージとしては、狡猾、ずる賢い、貪欲など。『グリム童話』に登場するキツネを想像していただくと分かりやすいかもしれません。
逆に良いイメージとしては、頭がよい、頭が切れるなどです。英国の貴族はキツネ狩りでキツネを仕留めれば、一人前と認められました。アンソニーもそれでなくなってしまいましたよね(歳がバレる)
家の紋章にも使われ、絵柄で区別の難しい狼とは色で区別されました。狼が青か黒、キツネは赤、その赤は「優美」を表す色…良いイメージとしての狐の使われ方のようですね。
魅惑的な女性をFox、 Foxy ladyなどと呼び、東洋のそれとは違ってよい表現です。確かに、美しい形と毛皮を持つ動物、ほっそりと優美な姿が美人を連想させるというところからのようです。
頭がよいので機転が利き、それゆえに決定的な機会を逃さない。それゆえに、貧乏にならないことの象徴として、幸運のアイテムともされています。
「天然酵母 パン倶楽部 NON」の看板に記されたキツネは、きっと幸運のアレでソレの方向性。狡猾、ずる賢い、という要素が全くないので。
真摯に、パンに向かい合って、細々とですがしっかりと歩みを続けているパン屋さんです