夏の風物詩から消えた心霊番組
ボクが子供の頃は心霊ブーム真っ盛り。昼や夜に関わらず、夏になるとどのチャンネルでも心霊番組が放送されていた。でも昨今は番組数がめっきり減り、今年になってさらに少なくなった気がする。
理由はいろいろ考えられる。一時期特集が組まれていた動画や心霊写真は、デジタル加工が容易となったことでコラ動画が激増した。これは幽霊に限らす、UFOやUMAでも同じ。どれだけリアルな映像を見せられても、それが本当だと信じられなくなってしまった。
それらの動画や写真の中には、いわゆる「本物」もあるはず。だけど多数の偽物によって、テレビ番組として成立しなくなってきたのだろう。そうなってくると、今度は個人の体験が心霊番組の中心となってくる。その代表となるのが、長年続いているこのドラマ。
2023年 映画#128
『ほんとにあった怖い話 夏の特別編2023』という2023年放送のドラマ。このドラマは毎年欠かさず見ているし、以前はこの元となっていた漫画もよく読んでいた。ただここのところこの手の再現ドラマに不満を覚えるようになった。
とりあえず今回のドラマのタイトルだけを紹介しておこう。
『滞留する痕』白石麻衣さん主演。
『胸騒ぎの帰路』片寄涼太さん主演、
『うしろの正面』とにかく明るい安村さん主演。
『視えない来客』セントチヒロ・チッチさん主演。
『誰にも貸せない部屋』鈴鹿央士さん主演。
これらの体験談が、コラ動画のように嘘だとは考えていない。不思議な体験であることに違いないし、本人とっては本当に怖いことだと思う。ボクも過去に幽霊を見たことは何度もあるので、体験者の気持ちはよくわかる。
ただこれはノンフィクションなので、物語のように原因が明確だったり、オチのある結末が用意されていない。たいていは合言葉のように、「いったいあれは何だったんでしょう?」というセリフで終わる。それはいい。個人的な体験はそういうものだから。
だけどドラマ化した場合、もう少し構成を考えてほしい。ただひたすら同じ体験が繰り返されているだけだと、はっきりって退屈で眠くなる。今回の6本を観ていて、ほとんどが睡魔との戦いだった。唯一面白かったのは、安村さんが出ていたドラマだけ。もちろん別の意味で。
ホラー映画のような演出は望まないけれど、せめてもう少し緊張感とスピード感を上げたドラマ構成にしてほしい。少なくなりつつある心霊番組でせっかく残っているんだからね。
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