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高羽そらさんインタビュー

親子を繋ぐ地縁の不思議

かなりプライベートなことなんだけれど、あまりに不思議な出来事なので記録しておくことにした。

 

昨日の夜、京都で暮らす妹からLINEがあった。妹は美容師をしている。ボクの実家の隣にTさんという家族が住んでいる。その家の奥さんは妹の店を利用してくださっているそう。昨日も来店されて、その時に興味深いことを妹が聞かされた。

 

ボクと妹の母は、ボクが小学校1年生の夏に家出をして生き別れ。それ以来55年が経過するけれど、母がどこで暮らしているのかわからない。生きているとしたら今年は82歳。その母に関することで、小学生時代のボクがあることをTさんに話していた。おそらく小学校3〜4年生くらいのことだろう。

 

『ボクの本当のお母さんが六兵ヱ池(ろくべぇいけ)に住んでいる。会いに行きたい』とボクがTさんに話していたらしい。おそらくボクはそのことを忘れているだろうけれど、いまだに気になって仕方ない、と妹に語っていたとのこと。

 

Tさんの予測どおり、ボクは全く記憶にない。その実家に引っ越した時は、すでに父は再婚してボクたちは義母と一緒に暮らしていた。なのにそんな事情を隣人に話していたことにまず驚いた。よほど寂しい思いをしたのかな?

 

さらに驚くのはその情報源。どう考えてもその当時に実の母の居場所を知っている人がいるわけない。そう思って妹にLINEで返事をしているとき、ふとあることを思い出した。その当時、ボクにとってトラウマになるような出来事があった。

 

母方の祖母が家を見つけて会いにきたという事件。ボクや妹に会いたかったらしく、勇気を出して訪ねてきたのだろう。ボクは祖母が大好きだったので、本当は嬉しかった。母のことも聞きたかった。だけど応対しているボクの背中には義母がいる。

 

自分のこれからの生活を考えたら、義母の機嫌を損ねることはできない。小学校3年生くらいの子供でも、それくらいの忖度は働く。だからボクは祖母のことなんか嫌いだという様子を見せて、「二度と会いに来ないでほしい」と突き放した。今でも強く後悔している。本当はそのまま祖母の胸に飛び込みたかったのに。

 

もしかすると、その時に祖母は母の居所をボクにこっそりと伝えたのかもしれない。情報源を考えたらそれしか思いつかない。でも妹は小学生になったばかりだし、父や義母にそんなことは言えない。だから思い余って隣人のTさんに本音をぶちまけたのだろう。

 

記憶が完全に消えているのは、このことを考えても辛いだけだから、無意識に記憶を封印したんだと思う。昨晩に妹にその事実を聞かされても、ボクの記憶には全くその事実が残っていない。六兵ヱ池という言葉さえ久しぶりに耳にしたほど。ところがここで話は終わらない。

 

その祖母の出来事から10年後。高校を卒業後の夏、ボクは義母と大喧嘩をして家を出た。ずっと「いい子」でいることに疲れたんだと思う。それで家を出て六畳一間のアパートで暮らした。トイレは共同で風呂はない。コンビニでアルバイトをして激痩せしながら生きていた。

 

なんとそのアパートが六兵ヱ池から徒歩数分の場所だった。もちろん実の母がそこに住んでいたという記憶はない。実家からもかなり離れている。なのに選んだ場所が六兵ヱ池の近くだった。さらにアルバイトをしていたコンビニは、その六兵ヱ池のすぐ西。驚きすぎて言葉にならなかった。

 

心のどこかに『六兵ヱ池』という場所が残っていたのかな? 真相はわからないけれど、親子を繋ぐ地縁を感じる出来事だった。この話にはまだ不思議なことがある。義母が父と再婚する前に暮らしていたのが、この六兵ヱ池から徒歩で数分のところだった!

 

六兵ヱ池と言っても、埋めてられて池はない。今は公園になっているみたい。でも実の母も、そして義母もその近くに暮らしていたなんて。もう笑うしかなかったwww

 

今朝妻にそのことを話していて思った。15年前にボクは京都から神戸へ移住した。もしかしたら実の母は神戸にいたりして。ついそんなことを考えてしまうほど、ボクにとっては不思議な出来事だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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