1年の締めくくりは爆笑で
さてさて、今日は大晦日。終わり良ければすべて良し、という言葉がある。
でも東京の渋谷のセンター街では大きな火事が起きているし、京都の伏見では路上で二人の人が刺されて意識不明の重体とのこと。1年の最後に被害にあった人のことを思うと、気の毒で仕方ない。昨日までは普通に暮らしていただろうにね。
ボクの2017年はいろいろあったなぁ。ずっと気になっていた『ゼロの物語』の改訂版を出せたことは、とてもうれしい!
ショックなこともあった。最終選考まで残っていた文芸賞で落選通知をもらった瞬間。まぁ、人生はいろいろあるということだよね。せめて1年で最後の日くらいは爆笑して過ごしたい。そう思って午後からこの映画を観た。
『超高速!参勤交代 リターンズ』という2016年の映画。地上波初放送という触れ込みだったので、録画しておいた。すぐに気がついのは、どうも続編らしいということ。
『超高速!参勤交代』という映画が2014年に公開されていて、その続編にあたる作品だった。あわててDVDのスイッチを止めて、前作のストーリーを調べてから観た。人間関係が理解できて。ようやく映画の世界に入ることができた。
とにかく笑った。もう何度も爆笑した。そしてそれだけじゃなく、チャンバラシーンもかなり迫力があって感動した。いや〜、実に素晴らしい映画だった。
主人公はわずか1万5千石の藩である内藤というお殿さま。福島県のいわき市にある実在した湯長谷藩で、徳川吉宗が将軍だった時代が物語の舞台になっている。
前作ではこの藩の金山に目をつけた松平信祝という老中が、たった5日で参勤しろという無理難題をふっかける。できないのを理由にこの藩を取り潰して、金山を手に入れようとしたのだ。その難題を切り抜けて、松平信祝を蟄居まで追い詰めたのが前作。
続編は帰り道になるんだけれど、恩赦で蟄居を解かれた松平信祝がまた陰謀を仕掛ける。隠密を放って偽物の農民一揆を起こさせた。4日の行程を2日以内に戻って農民一揆を裁かないと、藩は取り潰される。そこで知恵を絞って、2日で戻ろうとする物語。
無事に2日で戻れるけれども、老中の陰謀は一歩先んじていた。目付を急行させてすでに藩は存在していない。そして老中の本当の陰謀はその藩の乗っ取りだけでなく、将軍の命を奪うことでもあった。
その後どうなるかは、もし録画して楽しみにしている人がいたら申し訳ないので内緒にしておこう。
とにかく俳優さんたちが最高。藩主を演じた佐々木蔵之介さんは、この役にピッタリ。一見頼りない雰囲気だけれど、人望があって剣の腕も立つ。そして藩主を補佐する6人のメンバーがまたユニークで素敵なキャラばかり。家老役の西村雅彦さんなんて、面白すぎる。
ラスト近くで、たった7人で1000人の敵に立ち向かうシーンは見応えがあった。最終的には江戸の大岡越前守が大活躍してくれるんだけれどね。とにかく笑い転げながらも、痛快な時代劇を楽しむことができた。1年の締めくくりとしは、いい映画を選んだと思う。
さて改まりまして、今年もこのブログを読んでいただいて、ありがとうございます。また来年(と言っても明日だけれどw)もこの調子で更新していくと思います。
どうぞ良いお年を。そして来年もよろしくお願いいたします。
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