迷信だとバカにしてはいけない
今日は6月30日。2018年も半分が終わった。明日からは後半戦になるので、気合いを入れるために「茅の輪くぐり」をしてきた。
参拝したのは、阪急神戸線六甲駅の南にある六甲八幡神社。去年は行けなかったけれど、ここ4年ほどは毎年参拝している。
今日は大祓の日で、1年のうち6月と12月の晦日に行われる神道の儀式。この6月の大祓は、「夏越の祓」と呼ばれている。
禊のような昨晩の大雨と雷も静まり、朝から気持ちのいい天気。神社の境内に満ちた雨上がりの清々しい土の香りを感じながら、妻と二人で茅の輪をくぐることができた。気持ちの問題だと思うけれど、今年の後半も頑張ろう、と決意を新たにすることができた。
こうした宗教儀式が、形骸化しているのは事実。だけど迷信だとバカにしてはいけない。ボクは心からそう思う。
『何か』があったから、この時期にこうした神事が行われるようになったんだと思う。それは仏教でもキリスト教でも同じ。もちろん他の宗教もそうだろう。当初の意味合いは失われているかもしれないが、何らかの「意味』ある行為だったのはまちがいない。
科学が進歩していない時代において、天災や疫病は神の意思であったり、怒りだった。だから家族が無事であることを願い、このような行為を行うことで、危険を避けようとした。
台風が迫っていても、気象衛星はない。だから風の音に耳を傾け、雲の動きを見つめ、そして長老たちの経験から学ぶ。もちろん動物たちも助けてくれる。
先日の大阪の地震の直前、たくさんのカラスが啼き叫んでいた。いつもとちがうなぁ、と思った直後に地面が大きく揺れた。
今日の午後4時ころにも面白いことがあった。青空が出ているのに、カラスが警告するように啼いている。あれ?と思った直後、スマートフォンの防災アプリから「神戸市灘区に猛烈な雨」という警告が届いた。そしてそのとおり、短時間だったけれどとんでもない大雨になった。
スマートフォンよりもカラスの警告のほうが早かったのに、めちゃウケてしまった。耳を傾けたら、このようなメッセージを聞くことができるんだと思う。ボクたちがこの種の感性を失っているだけなんだろうね。
さて明日から7月。最高の気分で茅の輪をくぐることができたので、きっといいことがあるだろう。参拝することの本当の効能は、こうして前向きな気分になれることだと思う。まずは新作のホラーを9月中に完成させるぞ!
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。