いまだからこそ愛を感じたい
いまのように暗いニュースばかりが目につくときこそ、自ら進んで笑ったり感動できることを見つけるべき。
それはテレビゲームでもいいし、漫画や小説を読んだり、何かを創ったり、犬や猫と遊んだりでもいい。とにかく無理にでも口角を上げるべきだよね。
そしてもっとも効果的なのが、愛を感じること。ボクは今日から自宅での映画鑑賞を再開したので、愛を感じられる素敵な映画を紹介しよう。
『ナミヤ雑貨店の奇蹟』という2017年の日本映画。原作は東野圭吾さんの小説で、ボクは原作を読んだときに感動で涙が止まらなかった。時空を超越したファンタージで、東野さんにしては珍しい作品だと思う。だけど本当に素敵な物語。
映画化されたのは知っていたので、ようやく観ることができた。この物語がきちんと映像化できるか心配だったけれど、いやいやこれはマジですごい。あの世界観をこれほど見事に再現できるとは。最初から最後まで涙腺が崩壊しっぱなしだった。
比較的新しい映画だから、できるだけネタバレしないでおこう。まっさらな気持ちで観たい人は、この先を読まないほうがいいかも。でもどんな雰囲気の映画なのか知りたい人のために、ポイントだけ説明しておこう。
二つの時空がつながる。それは2012年と1980年。
ナミヤ雑貨店の主人は、悩み事がある人のために人生相談をしていた。それは1960年代後半から1980年にかけて。閉店後のシャッターに相談を書いた手紙を入れると、翌朝には返事が外の牛乳瓶を入れる箱に入っている。
そうして相談を続けてきたけれど、店の主人には心配事があった。自分の答えが人助けになっているのではなく、もしかしたら悪影響を及ぼしていないか。それゆえ自分の死期を悟ったとき、息子に遺言を残す。
自分の33回忌に、どんな手段を使ってもいいから呼びかけて欲しい。彼の回答が、その後の人生にどんな影響を与えたかについて、手紙に書いて投函して欲しいとの遺言だった。そして人生最後の日に主人が店にやってきた夜に、とんでもない奇跡が起きる。
33回忌に返事が来るはずの手紙が、2012年から1980年のシャッターに飛び込んできた。そしてそこには素晴らしい愛の物語が記されていた。
つまり時空がねじれていた、ということ。
だから1980年に投函した相談は、なんと2012年の空き家になったこの店に投函される。そして強盗をしてその空き家に潜んでいた3人の若者が、1980年からの相談に回答するという物語。そこからさらに素敵な愛の奇跡が起きる。
どんな奇跡が起きるのかは、ぜひこの映画を観て欲しい。絶対に泣くよ。そして幸せな気持ちになって、ウイルスのことなんて忘れてしまえる。
注目すべきは西田敏行さん、林遣都さん、そして門脇麦さんの演技。他の俳優さんもよかったけれど、この3人の演技には心が震えた。よく原作を理解されていたと思う。
こんな時期だからこそ愛を感じたい人は、絶対にこの映画はオススメだよ。もちろん原作はさらに感動するので、小説も読んで欲しいと思う。
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