こうなったら非日常を楽しもう！
いまのボクは１ヶ月前の日常的な生活に比べると、驚くほど非日常的な世界にどっぷりと浸かっている。
非日常を演出している最大の要因は、マンションの大規模修繕。バルコニーは完全に足場でふさがれ、昼間は工事関係者の人がバルコニーで作業をしている。今日はまだ静かだったけれど、昨日なんて朝から夕方までドリルで壁を削る音で、妻と普通の会話さえできなかったほど。
そんななかで小説を書いている。太陽が照っていても洗濯物は干せないし、昼間はずっとカーテンを閉めたまま。我が家のミューナは『働くオジサン』が好きらしく、そのカーテンの向こうに回り込んで作業を観察しているけれどねwww
リビングの壁には、外した網戸が部屋を圧迫しているし、来週からは神戸市に回収してもらうゴミ袋もバルコニーに出すことができない。網戸がないので、窓を開けて換気することも無理。とにかく生活している場所が、完璧な非日常世界と化している。
そしてさらに非日常感を盛り上げてくれるのが、新型コロナウイルス。今日のスーパーは、一昨日に比べて人は少なかった。だけど相変わらずトイレットペーパーは欠品。もちろんドラッグストアにはマスクがない。
スーパーの惣菜コーナーのフライや天ぷら、そしてコロッケなんかも、以前はトングを使って自分で取っていた。だけどいまはすべてパック済みの商品に入れ替わっている。誰かが咳でもしようものなら、その人に向けて一斉に視線が集まる。まぁ、なんと非日常なことだろう。
そしてボクが頻繁に通っている図書館。今週から神戸の図書館は休館となった。ただし、本の返却と先週までに予約した本の引き取りは可能。さっそく図書館に行くと、まるで縁日の屋台のようになっていたwww
図書館の入り口ドアに向こうに長テーブルが置かれて、そこで司書の人たちが本の返却等を受け付けていた。図書館に侵入できるのは、わずか１メートル足らず。あまりに異様な雰囲気なので、思わず笑ってしまった。
外出していないのでわからないけれど、おそらくショッピングモールなんかも、普段とちがう顔を見せているんだろうね。昨日、たまたまチケットぴあのサイトを見たら、中止や延期になったライブやイベントの数に驚いた。スマートフォンでスクロールしても、永遠につながっているかのようだった。
こうなったら文句を言ったり嘆いても仕方ない。それこそ貴重な時間の無駄だと思う。どうせなら、この非日常を楽しむしかない。そのほうが得だと思うよ。
ボクは少し変わった子供で、非日常が大好きだった。だから台風が近づいてくるとワクワクするし、大雪が降ると興奮していた。雷が鳴ればラジカセを持ってきて録音していた。とにかく普段とちがうことに心が惹かれる。
もちろん楽しめる状況でないことはわかっている。子供の休校で大変な思いをしていたり、仕方なく満員電車に乗ったり、ウイルスに感染して辛い思いをされている方が大勢いる。それなのにこんな状況を楽しむなんて、不謹慎だと思われるかもしれない。
だけど一緒になって落ち込んでいてもしょうがない。こんな状況だからこそ、自分なりに光を見つけたいと思う。いまは数ヶ月前の自分にはできなかった経験をしているんだと思って、現状をじっくりと味わうことにした。
そしてこの騒ぎが落ち着いたとき、あのときは大変だったよね、と話せるようになりたい。そのためにも毎日の時間を憂鬱に過ごすのではなく、できる限り笑って生きたいと思う。今日という日だって、自分の人生における大切でかけがえのない貴重な１日なんだからね。
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