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高羽そらさんインタビュー

余命10年は短い? 長い?

つい先日にネットで話題になっていたのが、『ライブコンサートは寿命を伸ばす』というもの。結構真面目に検証されたもので、生の音楽に触れると多幸感に満たされてストレスから解放される。それで寿命が伸びるらしい。

 

ただ残念なことに現状のようなコロナ禍において、以前のようにライブに行けない。ボクも2019年の4月にエド・シーラン、5月にクリーン・バンディットのライブに行ったのが最後。本音をいえば、ライブの禁断症状を感じている。

 

ということでライブに参加した気分になれるアルバムを紹介しよう。ボクはここ数日このアルバムを聴くことでライブの熱狂と多幸感を疑似体験している。

 

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ピンクが2019年にイギリスのウェンブリースタジアムで行ったライブを収録したもの。『AII I KNOW SO FAR』と名付けられたライブアルバムは、このコンサートを記録したドキュメント映画の音源を収録したもの。彼女の最新アルバムの楽曲からクイーンの名曲のカヴァーまで含めて、最高のライブ体験を味わうことができる。

 

そしてこのドキュメント映画は、Amazon prime限定で今月の21日から配信されている。しっかりアルバムは聴き込んでたので、今度は映像でライブを楽しもうと思っている。もしかしたらこれでまた数年はライブに行かなくていいかもねwww

 

ライブに参加すると寿命が伸びるという記事を見ながらも、ボクはある言葉が頭から離れなかった、それは『余命』というもの。なぜならこの小説を読んで感動のあまり心が激しく揺さぶられたから。

 

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2021年 読書#50

『余命10年』小坂流加 著という小説。2007年に単行本として出版された作品で、加筆されて文庫本として2017年に発売された。ボクが読んだのはその文庫本が電子書籍化されたもの。

 

タイトルだけで想像がつく内容。主人公の茉莉は20歳で数万人に一人という難病にかかる。遺伝性のものであって、治療法が確立されていない。その結果医師から言い渡されたのが『余命10年』というもの。

 

そのタイトルどおり、茉莉が20歳から10年後に亡くなるまでを描いた物語。この10年という時間が、物語に微妙で独自の空気感を作っている。それは短いのか、それとも長いのか?

 

茉莉は残りの年数を考えて、自分のやりたいことに挑戦する。それは漫画家になること。彼女のスローガンは「死ぬ準備はできた。だからあとは精一杯、生きてみるよ」というもの。

 

ところが和人という同級生と再会したことで、恋に落ちてしまう。和人は茶道家家元の息子で、跡継ぎを運命づけられていた。そんな現実から逃げようとしていた和人は、初恋の相手である茉莉と再会したことで彼女への想いを告白する。

 

だけど茉莉は和人を好きになればなるほど葛藤していた。せっかく死ぬ準備をしてきたつもりなのに、彼を愛すれば愛するほど、死にたくないという気持ちに苦しめられる。一方、和人は茉莉に出会ったことで跡継ぎになる決心をする。それは茉莉との結婚を意識したから。

 

プロポーズを受けた茉莉は、それまで嘘をついていた自分の病状を告白すると、そのまま彼から離れた。そうするしかなかった茉莉の決断が語られるシーンは、涙なしで読めなかった。とても切ないけれど、悲しいだけの物語ではない。自分の人生について、本気で考える機会をもらえる素晴らしい物語だった。

 

あまりに素敵な物語だったので、気になって著者のことを調べてみた。そして再び衝撃を受けた。

 

著者の小坂流加さんは、難病ですでに亡くなっていた。39歳という若さ。つまりこの物語の茉莉は、著者自身の物語でもあったということ。だからこそ、彼女が綴るこの物語から並々ならぬ決意のようなものを感じたんだと思う。

 

著者がこの文庫本の編集を終えた2017年、店頭に本が並ぶのを見ることなく他界されたとのこと。主人公の茉莉が生きた証として、彼女が描いた漫画を残したのと同じ。まさか現実にこんなことが起きていたなんて。

 

この作品は今年の3月に映画化されることが発表されている。いつ完成するかわからないけれど、映画化されたら是非とも観たいと思う素敵な物語だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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