切なすぎる母と息子の自害
自分で言うのも変だけれど、ボクは決めたことを途中でやめない。その行動が本当に必要ないと思うまで、何がなんでも続けようとする。この性格はいいように言えば初志貫徹だけれど、悪く言えば融通が効かない面倒な性格www
毎月、月末の自宅にいる日はキッチン、洗面所、そしてトイレという水回りのプチ大掃除をすると決めている。もう何年もこのパターンで掃除をしている。結果として大掃除の時に楽ができるから。今日はそのプチ大掃除の日だった。
けれどやることが山積していて、その掃除の時間を仕事にあてるべき。なのに決めた通りにやらないと落ち着かない性格ゆえ、やはり掃除を優先させてしまった。結果として午後から必死のパッチになっている。困ったもんだ。
さて、昨年から読み続けているシリーズ小説もいよいよ終わりが近づいてきた。
2024年 読書#48
『徳川家康〔25〕孤城落月の巻』山岡荘八 著という小説。昨年の大河ドラマだった『どうする家康』をより楽しむために始めた読書。文庫本で全26巻もある大作なので、ドラマが終わって半年経ってもまだ読んでいる。それでもようやく残すところ1冊になった。
今回は大阪夏の陣がメイン。つまり豊臣家が滅亡する。ドラマと違って各武将の戦闘がくわしく描写されているので、戦国オタクとしては真剣に楽しめる物語だった。やっぱ真田幸村はかっこいい。
でも今回はマジで切ない場面が後半にあった。それは豊臣秀頼と淀君の自害シーン。史実として二人が死ぬことは知っている。だとしても著者の歴史解釈が鋭敏で、二人の死に対する無情さが胸に刺さったままで痛い。
家康はどうしても二人を助けようとしていた。千姫を大阪城から出すことで、秀頼と淀君の助命を成功させるつもりだった。そして家康の思惑通り、二人を助け出すために武将たちが動く。
ところが家康の想いは若い武将たちには伝わっていない。むしろ関ヶ原以降の大阪方のやり方に我慢できない。それゆえ将来的に考えて、秀頼は殺すべきだという大意が形成されていた。2代将軍の秀忠もその意向を否定できないでいた。
だからちょっとしたやり取りの不手際だけで、秀頼と淀君は自害してしまう。大阪方の意向としては、淀君を大阪城から出すのに籠を用意して欲しいと伝えた。ところが迎えに行った井伊直孝たちは、そんな贅沢は許せないと拒否。
仕方ないので淀君を説得すると戻った。ところが時間がかかってすぐに返答がない。そこで我慢できなかった井伊直孝は、返事の催促のために鉄砲を発砲させた。なのに淀君たちはそれを攻撃だと勘違い。そして覚悟を決めて自害してしまう。
その結果を聞いた家康の落胆ぶりはひどいものだった。「将軍家は自分をたばかった」と怒りを見せてそのまま二条城へ戻ってしまう。最終的には徳川家の親子喧嘩にならなかったけれど、なんとも切ない結末だった。
さて、いよいよ次は最終巻。長かった家康の人生の旅が終わる。終わるのが寂しいけれど、近いうちに読もうと思う。
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