地震のトリガーとなるもの
地震大国の日本にとって、地震予知ほど成果が望まれている研究は他にないだろう。1分1秒でも早く地震が予知できることで、多くの命を救うことができる。ましてや数日単位で危険を予知できれば、地震被害による人命や財産の損失を大幅に減らすことができるだろう。
それゆえ地震予知の研究は世界中で行われている。今年の1月に起きた能登半島の地震に関して、とても興味深い研究結果が発表されている。
能登半島の地震を地震兵器だと語る人はかなりいる。ボクはそうした陰謀論が大嫌いなので、耳にしても右から左へとスルーしている。でもこのリンク先の記事には興味をもった。発表したのは米国のMIT(マサチューセッツ工科大学)の研究チーム。
MITは能登半島の地震に何らかの規則性が見られないかを調べた。その結果によっては地震予知に繋げることができるから。そこで過去11年間に能登半島で起きた地震と天候の関係を調べたとのこと。
地鎮が活発化する2020年以前には規則性が見つからなかった。ところが2020年以降は、地震の発生パターンが地震速度と相関関係にあることがわかったそう。地震速度とは、地震波が観測点間をどのくらいの速さで伝わるかを意味していて、要因として地下の構造が影響しているらしい。
『そこで地震速度の変動とリンクしている要因を調べたところ、岩盤の裂け目に溜まる水の水圧(間隙水圧)と連動していることがわかりました』とのこと。
地下の岩盤に水が溜まると、岩盤の物性が変化して地震速度に影響する。そして岩盤の変化が地震の発生を促している可能性が高いと見られているそう。そこで問題となるのは、その『水』がどこから来たのかということ。
それは雨や雪。研究チームによると、大雨や大雪を観測した時期と地震のタイミングが一致していることがわかった。それらの関係は無視できないそう。つまり大雨や大雪の水が岩盤に達することで、地震のトリガーとなっている可能性が高いということ。
もしこの相関関係が証明されたならば、地震予知に大きく貢献すると思う。日本は雨や大雪の被害が多い。そうした水害だけでなく、その後に起きる地震についても考慮するべきなのかもしれない。もっと研究が進めがいいなと思う。少なくとも陰謀論よりは社会に貢献する重要な研究だと思う。
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