明晰夢がテーマの新作映画
気温としては昨日よりやや低い21.8度の最高気温を記録した神戸。でも歩いた感覚では、風のない今日の方が暖かい。いや、はっきり言って暑い(汗)
先週には満開の桜を楽しんだばかりなのに、1週間後には初夏の雰囲気になっている。気忙しいから、もう少しゆっくりと季節を進めて欲しいよなぁ。今日のXでポストしたけれど、神戸は八重桜が満開。これだけ気温上がると、ツツジも今年は早く咲きそう。
さて、なかなかユニークな映画を観た。明晰夢がテーマになっている作品。『インセプション』に比べるとかなり見劣りする内容。けれども普段から明晰夢に親しんでいるボクには面白い作品だった。
2024年 映画#69
『シルバー 夢の扉』(原題:Silver and the Book of Dreams)という2023年のドイツ映画。
主人公は女子高生のリブ。父親は事故で死亡して、母はイギリス人と再婚。それでドイツから妹と二人でロンドンにやってきた。母の再婚相手にも高校生の子供が二人いて、いきなり6人の大家族で暮らすことになった。
ある出来事があって、継父の息子であるグレイソンのトレーナーを着て眠ったイブ。ところがいきなり明晰夢の世界に入ってしまう。そこには長い廊下があって、両壁にはいくつもの扉がある。扉の向こうは他人の夢の世界。その扉に入ることで、他人の夢へ侵入できるという設定。
明晰夢の世界でグレイソンと彼の友人たちに会ったリブ。翌日学校に行くと、夢で会った生徒たちに呼び止められた。誰もが夢の世界での記憶を共有している。明晰夢を見られる人間をドリーマーと呼び、リブはグレイソンたちの誘いを受ける。夢の世界に本があって、その本に従って儀式を行うと願いが一つだけ叶うというもの。
ところがその儀式には落とし穴があった。儀式が終わって気付いた落とし穴とは、願いが叶う引き換えに悪夢が現実になるというもの。仲間たちの願いは叶ったものの、同時に悪夢が現実化する。その結果、死んでしまう人間も出てきた。そしてリブの悪夢とは、彼女自身が死ぬことだった。
やがて儀式を巻き戻す方法の存在がわかった。それを求めてリブたちが奔走するという物語。新しい映画なのでネタバレはこの程度にしておこう。結論から言えばハッピーエンドで終わる。そこそこ楽しめる作品だった。
ただボクにすれば明晰夢を見れる理由がスルーされていることに引っかかる。なぜリブたちに能力があるのかはっきりと描かれていない。鍵を握る行方不明の女子生徒がいて、なんらかの儀式が関わっているみたいだけれど。願いを叶える本についても背景がわからない。
肝心な部分が適当なので、B級感が漂う作品だった。でも夢の世界は美しく描かれていたし、リブの活躍もスリラー要素があって面白かった。明晰夢に興味がある人なら楽しめる映画だと思う。
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