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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.280

散歩しているとき、ときどき不快な出来事に遭遇する。歩道を歩いていると、うしろからやってきた自転車が邪魔だと言わんばかりに、ベルを鳴らして通り過ぎて行くことがある。マジでイラっとする。

 

我が物顔で歩道を走ることに腹が立つだけでなく、もうひとつ残念に思うことがある。

 

それは他者への想像力がないこと。

 

もしボクが耳に障害を持っていたらどうするのか? ベルを鳴らしても、誰もが聞こえているとは限らない。そういう想像力を持てない人に、本当にがっかりしてしまう。同じようなことが、電車でも起きている。

 

視覚障害者が優先席で携帯電話(スマホ以外)を使う本当の理由

 

この記事に紹介されている中学校3年生の女生徒が書いた作文に驚いた。彼女の父親は視覚障害者で、電車に乗っているときに携帯を使った。それを見とがめた中年の女性が、「こんなとこで電話したらアカンやろう」と怒鳴りつけたらしい。

 

女生徒の父親は電話を使って大きな声で話していたわけじゃない。ただ携帯を耳にあてていただけ。

 

なぜそんなことをしていたのか?

 

それは、時間が知りたかっただけ。

 

目の見えない人がどうして時間を知るか、この記事で紹介されている。スピーカーが付いている腕時計があって、ボタンを押すと音声が時間を告げてくれる。

 

でもそれはかなり特殊なもので、ほとんどの視覚障害者の人はガラケーを使っているらしい。スマホだと指の感覚がわからないから。ガラケーで117にダイヤルして、それを耳に当てて時間を知る。

 

この女生徒の父親はその怒鳴り声に対して素直にあやまった。自分の状況を説明するのは大変だし、理解してもらえないだろうと思ったからとのこと。

 

たしかに電車のなかで携帯電話を使うのはマナー違反かもしれない。だけどペースメーカーに携帯の電波がまったく影響を与えないことが証明されている現状において、大声で話していない人が携帯を耳に当てているだけで苦情を言うだろうか?

 

ボクなら相手が視覚障害者だと気づかなくても、別に気にもしない。誰にも迷惑をかけていないのだから。音楽を聴いている人と同じだろう。

 

だけど他者に対する想像力の欠如した人が、こうした場面で怒鳴り散らしている事例はかなり多いらしい。それはネット上でもよくある。

 

正論を振りかざして、まったく見知らぬ誰かの行為を非難する人は必ずいる。その人がどんな事情で、どんな想いで、その行為に至ったかを想像する余地がまったくない。ただ現状だけを見て判断したり、人づてに耳にした事実だけを取り上げて騒いでいる。

 

あくまでも想像だけれど、そうした人は自分の悩みごとや心配ごとで、心のなかがぎっしり詰まっているのだろう。だから他人のことを想像するスペースが確保できない。怒鳴ったり他人の行為を非難することで、自分のストレスを紛らわしているのかもしれない。

 

他者への想像力を持つためには、ほんの少しでもいいから心にすきまを作ることが必要だろうね。人間の器を広げるとは、そういうことを指すのだと思う。この記事を読んで、ボク自身もさらにそうしたスペースを広げたいと感じた。

 

decoration/dcr_emoji_238.gif『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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