詐欺を避ける方法はない
この世に人間がいる限り、詐欺が撲滅されることはない。歴史をさかのぼって現在までを俯瞰しても、常に詐欺師が存在している。
振り込め詐欺もあれほど注意喚起されているのに、いっこうに衰えることがない。パターンを変えて新しい被害者を狙っている。
そんな最近の詐欺で、『国際ロマンス詐欺』というのがあるらしい。気になったので記事を読んでみた。
【実録】「国際ロマンス詐欺は知っていました」なのに、500万騙された!仕掛けられた詐欺の罠を見抜け!
ネット社会、それもグローバル化が進む現代ならでわの詐欺。主に日本の女性が被害者で、外国人の男性がネットを通じて接触してくる。そういえばボクは完全無視しているけれど、たまに外国人の女性がFacebookで友達申請をしてくることがある。もしかしたら男性をターゲットにした詐欺師がいるのかもね。
とにかく結婚願望のある女性に接触して、あの手この手で口説くそう。そして結果的に投資話を持ちかけてきて、現金を振り込ませるという詐欺らしい。ところがこの記事で紹介されている被害者は、『国際ロマンス詐欺』を知っていて気をつけていたらしい。
それなのに引っかかっている。なぜならパターンを変えてきたから。まずは好意を持っていることを見せるのは同じ。それもじっくりと時間をかけて信用させる。そしてこの被害者の場合は、商売上で外国に送金するのを手伝って欲しいと男性が言い出したらしい。
そのままだと多額の手数料がかかってしまう。だから女性の口座に振り込むので、それを日本から送金して欲しいという依頼。金を出せというのではなく、逆に入金させて欲しいというパターンに騙されたんだろうね。
結局は女性の口座にお金を振り込むのに、先に手数料が必要になると言い出す。この段階で男性に嫌われたくないと感じている被害者は、言われるまま送金してしまう。リンク先の記事を読んでいると、そこまで誘導する加害者の巧妙な手口に呆れてしまった。
警戒していても騙されるから詐欺という。つまり誰もが被害者になるということ。自分は大丈夫だと思っている人でも、簡単に騙されてしまう。
たとえば、『お金』がからんできたら即座に詐欺だと疑う、という自前の心理センサーを設定していたとしよう。たしかにある程度は効果的だと思う。簡単な投資話には乗らないだろう。だけど人間は必要なものにはお金を使う。食べるものを買うのに詐欺だと疑う人はいないだろう。
つまり必要なんだと思い込まされたら終わり。どれだけセンサーを張りめぐらせていてもお金を出してしまう。それをやってのけるのが、詐欺師という連中たちなんだから。
といって詐欺に遭わないために、人間関係や社会関係を遮断することなんて無理。詐欺を恐れるあまり、人生にとって必要で大切な人間関係を築けなくなってしまう。だったらどうすればいいんだろう?
ボクが常に考えているのは、『詐欺を完璧に避ける方法はない』と自覚すること。それが原則だと思う。
だからどんなことにおいても、覚悟して選択するしかないと思っている。熟慮した上で決めるとしても、それが最悪の場合もありうることを前もって自覚しておく。つまりそれほど真剣に考えて、少しでも後悔のない選択をするしかないということ。
だってマジで騙されているときは、まったく気がついていないんだからどうしようもない。最悪のことを想定しつつ。少しでも被害を抑えるような選択をするしかないと思う。その覚悟を意識しつつ、詐欺師に対するセンサーをアップデートしていくしかないよね。
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