SOLA TODAY Vol.975
異常なこと、あるいは想定外のことが度々起きると、それは正常で想定内のことになってしまう。
近年の気象状況はまさにそんな状態。50年ぶりの豪雨だとか、観測史上初の高温等が、当たり前のように報道されている。感覚的に麻痺していて、普通じゃないことが起きるのが普通になってしまった。
そんな異常気象(いまでは普通気象)の大きな要因は、やはり地球の温暖化らしい。
わかっていはいたけれど、科学的なデータを突きつけられると温暖化の恐ろしさを痛感する。気象庁気象研究所等の研究チームによって、温暖化と異常気象の相関関係が検証されている。記事から抜粋してみよう。
『研究では、まず、現在と同じような地球温暖化が進む世界を100パターン、温暖化が全くない世界を100パターンずつ作り、計200パターンの世界をコンピューターで再現した。そのうえで2018年7月の日本で、どんな暑さが起こり得たかを海洋研究開発機構のスーパーコンピューターでシミュレーションした。
その結果、「地球温暖化がない世界で2018年7月の猛暑が起こり得た確率はわずか0.00003%」という答えが出た。逆に、温暖化が進んだ世界では「猛暑はかなりの頻度で起こり得た」との結論が出た』
0.00003%だよ!!!
去年の7月の酷暑は、地球温暖化によるものだと結論づけてもいい。ということは今年も酷暑なのだろうか?
昨年に神戸を含めた西日本で起きた豪雨も、そして関西空港の連絡橋を破壊した強烈な台風も、地球温暖化によるものだと推測されている。いままでの想像を超えた雨や台風、そして高温は、すでに通常の状態になりつつあるのかもしれない。
もちろん国際的にはこれらの事実が警告され、国家間の取り決めによって温室効果ガスの排出削減目標が設定されている。だけどそれぞれの国の思惑があって、思うように進んでいないのが現状だろう。どうしても政治や経済が優先されるからね。
いま世界の経済を混乱させている貿易関税問題も、結局は各国家のわがままをごり押ししている結果でしかない。だから現在の状況が続いている限り、地球全土をあげての温暖化対策が実行されるとは思えないよね。
国と国との国境意識が存在する限り、地球はこのまま温暖化へと邁進してくのかも。衝撃的な事実が書かれた記事だけれど、この内容でもっとも恐ろしいのは抜本的な対策が不透明だということだと思う。ここ数日の蒸し暑さが、なんとなく未来への不安をあおっているような気がする。
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