香港デモがテロにされる日
香港がいよいよ大変なことになってきた。先日には空港が閉鎖される事態になった。そしてこの週末にも、大規模なデモが計画されている。
中国の人民解放軍は威嚇の意味も込めて、すぐ近くに集結している。中国政府の決定次第では、軍事介入が起きても不思議ではない。そんな緊張感を察したのか、トランプ大統領までが冷静になるようにTwitterで発言している。
ただここまでの実態になったことに関して、中国政府の陰謀だという声が聞こえる。それに関しては、ボクも当初から疑いを持っていた。デモ隊に潜入させることで群衆をあおり、軍事介入をしやすくするというもの。
陰謀説が嫌いなボクでさえ、これに関しては否定できない空気を感じていた。そしてそれは単なる空想ではないという事実が明らかになっている。
香港警察の警察官がデモ隊に紛れていることは、以前から指摘されていた。その事実をようやく香港警察が認めた。今月の12日のこと。警察官を変装させて、デモ隊に潜入させていたらしい。なぜならネットに証拠を流されたから。
その理由が不自然。暴力的な暴徒に対処するためであり、暴力をあおったりトラブルを起こすような指示はしていない、とのこと。この弁明があったことで、かえって疑惑を深める結果となっている。
ボクも今朝配信されたばかりの動画を見た。デモに参加して暴れていた数人の男性が、一緒になって逃げるかのように警察車両へ駆け込む映像だった。人間というのは群衆心理に流されやすい。ゆえに誰かが火をつけたら、放っておいても怒りの炎は延焼していく。それを狙っているとしか思えない。
このリンク先の記事でも書かれているとおり、中国政府は香港のデモがテロ認定されることを待っているんだと思う。テロの制圧となれば諸外国から干渉される必要はない。堂々と人民解放軍を侵攻させることができる。
そんなことになれば、天安門事件の再現になるだろう。香港デモがテロになる日、いままでの香港は永久に消えてしまうかもしれない。
ただ中国政府としても、慎重になっているとは思う。いまや中国経済にとって香港という都市は必要不可欠な存在。ここを中心として外国マネーが流入してくる。だけどもし軍事介入が起きれば、世界中の投資家が香港から手を引くだろう。それは中国政府にとっても歓迎できることではないはず。
それでも中国という国家は、経済よりも国家への反乱対策を優先するかもしれない。香港に在住している中国人は、毛沢東を筆頭にした共産党の一党支配から逃げてきた人たち。中国政府に対する怒りと恐怖は根強い。
そしてデモに参加している若い世代は、そんな先人の意思を受け継いでいる。だからあれほど容疑者の中国本土引き渡しという法律に抵抗するんだと思う。その法案が完全廃案にならない限りデモは続くだろう。
いつまで中国政府が我慢できるかにかかっている。いまよりもっと強烈な方法で、世界中がテロだと認めるような工作をやってしまうかもしれない。香港デモがテロになる日が来ないことを、ただただ祈るしかない。
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