日本の役所は「捨てられない病」
昨日、とあるテレビショッピングで55型の液晶テレビが販売されていた。何気なくて見ていて付属品が気になった。それは録画用のハードディスク。
テレビ番組の録画と言えば、30年ほど前はビデオデッキ。10年ほど前でもDVDデッキというのが主流だった。なのにハードディスクが付属になっている。
よく考えてみればボクもこの2〜3年はDVDで映画を観ていない。テレビ放送かネット配信のどちらか。自宅のDVDデッキは13年も使っているけれど、最近は録画専用のハードディスクとなっている。そりゃテレビショッピングでもハードディスクを付けるよね。
ボクが今年になって買い替えたMacBook AirでもDVDの存在が無視されている。いや8年前に購入したMacBook Airからしてそうだった。データの保存はネットのクラウドが基本で、わざわざDVD等の記憶メディアに残すことがなくなった。ボクは小説の原稿に関しては、念のために毎日フラッシュメモリにバックアップをとっているけれどね。
そんな時代なのに、日本の役所はそうでもないらしい。ちょっと笑ってしまう、いや日本人として恥ずかしくなる記事を読んだ。
日本の「フロッピーディスク卒業」ニュース、海外でも取り上げられる
海外のメディアで、日本がフロッピーディスクから卒業したと報道されたらしい。もちろん揶揄の意味を込めて。いまどきフロッピーディスクを使っていることなんて、海外の人にすれば信じられないだろう。いやボクだって信じられない。
ところが本当に使っていた。卒業といっても、完了したというニュースではない。これから先、段階的に廃止していこうというもの。まだ使う気らしいwww
リンク先の記事によると、東京の港区ではフロッピーディスクでの業務はオンラインに移行完了しているそう。だけど目黒区ではまだ使用中で、2021年度中には移行完了予定。千代田区なんて2026年度の完了見込みらしい。
目黒区は職員給与振込データにフロッピーディスクを使っていて、銀行にそのディスクを手渡していた。さすがに我慢できなくなったみずほ銀行は、フロッピー等の記憶媒体を使用する場合、5万円の手数料を取ることにしたそうwww
ところが役所だけでなく、企業でも古い機器をいまだに使っている。その代表がFAX。日本の中小企業が海外へ発注するとき、FAXを使っている会社がかなりあるらしい。メールならWi-Fiを使ってあっという間に送れるのに、なぜ電話料金を負担してまで時間のかかるFAXで送るんだろう? わけがわからない。
さらに消えそうで消えないのがハンコ。河野太郎さんが大臣時代にかなりの部分を廃止したけれど、まだハンコの慣習が根強く残っているそう。これは民間でも同じで、マンションの管理組合総会の出欠を届ける用紙にも押印欄がしつこく残っている。
古いものを大切にするのはいいことだと思う。でもそれは必要のないものに固執することじゃない。おそらく日本人の多くは「捨てられない病」に取り憑かれているように思う。この悪習を断ち切るためには、日本の社会全体を巻き込んで、大規模な断捨離を施す必要があるのでは? そう感じてしまう記事だった。
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