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高羽そらさんインタビュー

知性の本質を問う最高作品

昨日は最高のお花見日和だったけれど、今日はあいにくの曇天。それでも小雨まじりのなか、買い物の行き帰りに<今年>の桜を楽しんだ。来年の桜を確実に保証されている人はこの世にいない。だから今年が最後だと思って、いつも<今年>の桜に出会っている。

 

夕方になって雨が本降りになってきた。でもまだ満開になったばかりだから、神戸の桜は今週末までは大丈夫だろう。気が向いたら、また妻と二人でプラリと散歩に出たいと思っている。

 

さて、昨日とは違う素晴らしい映画に出会った。映画賞を総なめしたのは当然だと思える作品だった。

 

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2024年 映画#65

『シェイプ・オブ・ウォーター』(原題:The Shape of Water)という2017年のアメリカ映画。写真だけを見ていると、『エイリアン』という映画を想像する人がいるかもしれない。


でもこの二人は相思相愛の素敵なカップル。恋愛映画なんだけれけど、マイノリティに対する人間の非道な行為を風刺した作品でもあると思う。

 

この宇宙人のような姿は「半魚人」という言葉が適切かな? 謎の生き物という扱いで、アマゾンの奥地では『神』として崇められている生物という設定。舞台は1962年のアメリカで、アマゾンで捕獲されたこの生物が研究のために運ばれてきた。

 

空気中でも水中でも呼吸できることで、最終的には解剖して軍事利用するのが目的。つまり水中でも活動できる兵士を作るのが目的。当時はソ連との冷戦中だから、この貴重な生物をソ連も狙っている。

 

主人公は発声障害があるイライザという女性。子供の頃に声帯を切られるという虐待を受けていて、耳は聞こえるけれど話せない。このイライザは深夜に研究所の清掃をするのが仕事。その作業中にこの生物と出会う。


虐待されているのがわかった。ところがその生物に知性を感じたイライザ。自分も言葉を話せないから、手話で意図を伝えようとする。そうして二人のコミュニケーションが始まった。

 

ところが解剖の日が近づいてきた。ソ連のスパイもこの生物を強奪するか、それが無理なら解剖されないように殺すことを命じられていた。そんな不穏な気配を察したイライザは、この生物を逃がそうとする。

 

本当に素敵な作品なので、ネタバレはここまでにしよう。結末は知らずに観るほうが絶対にいいから。ボクがこの映画を観て思い出したのは、『E.T.』、『エレファント・マン』、そして『美女と野獣』という作品。


もちろんそれぞれに内容や結末は違う。けれども見た目の異様さや醜さによって差別され、その生物の本質が無視されている物語。けれども知性の高さに気づいた主人公がいて、彼らを助けるという設定はどの作品も同じ。

 

この映画がすごいのはイライザを演じたサリー・ホーキンスの演技。ほぼセリフのない役なのに、イライザというキャラが完璧に演じられていた。さらにフルヌードのシーンもあり、彼女の体当たり演技に感動させられた。さすがイギリスの女優さん。つい最近に見た『パディントン』でも、マイノリティであるパディントンを保護した女性を彼女が演じていた。

 

そうした性描写と暴力シーンがやや多いので、子供向きの作品ではないかもしれない。でもそれぞれに必要なシーンであり、物語として無駄な場面はひとつもない。生物の知性とは何か? そのことを観客に問いかける素晴らしい作品。ラストが最高にいいよ! 本当に素敵なラブストーリーだった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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