将軍を裁いた奉行に喝采
先日のブログで少し書いたけれど、最新のM1チップを搭載したMacBook Airを購入することにした。今日の午前中にオンラインでAppleに注文。来週の週末には届く予定。
資金源にしていた仮想通貨のイーサリアムは、今日も高値を維持している。いまの段階で268,715円。くわしく調べてみると、投資したのは4万円。つまり4万円がおよそ27万円に化けている。とりあえず約11万円のMacBook Airの資金としては上々。
イーサリアムは15万円を切るまではキープしておこう。また上がるかもしれないからね。こんなちっちゃな投資で楽しむのはいいよね。3年以上も塩漬けにしていた甲斐があった。4万円で新しいパソコンを買ったのと同じだから。
今日はその関連でネットで調べごとをしたり、付属品の買い物をしていたのでバタバタ。簡単だけれど読書メモだけを残しておこう。
2021年 読書#」31
『大岡越前』吉川英治 著という小説。大岡越前といえば、ボクの世代なら加藤剛さんが主演していたドラマを思い出すだろう。でもこのドラマをボクは見ていなくて、なんとなくのイメージしかなかった。
江戸の南町奉行として、有名な『大岡裁き』を実施したという幕臣。この小説はそんな大岡越前こと大岡忠相の半生を描いた作品。あまりよく知らない人物なので、なかなか楽しむことができた。電子書籍で少しずつ読んでいたので、かなり時間はかかったけれど。
忠相は若いときには市十郎という呼び名で、かなりヤンチャだった。それは時代のせいもある。徳川綱吉が将軍をしていたときで、江戸幕府最大の悪法といわれた『生類憐れみの令』が江戸の民を恐怖に陥れていた。誰もがその悪政のおかげで苦しみ、市十郎も実家の大岡家が没落しそうな目に遭う。
そんな折、市十郎はある女性と関係を持ち娘をなした。彼は二人と暮らそうとしたが、家柄のこともあってどうしようもない。娘の母であるお袖は武士の娘だったけれど、悪法によって一家が没落していた。最終的に市十郎のつれない態度に怒り狂ったお袖は、娘をつれて悪党の女になってしまう。
それから月日が流れ、市十郎は大岡忠相として南町奉行の職に就いていた。ある強盗事件が起き、その一味のなかにお袖と娘がいたことを知る。もし捕まえて白洲で尋問をすれば、奉行の過去が暴かれて失職してしまう。側近はどうにかそのことを隠そうとするけれど、忠相は覚悟をしていた。
妻と子供たちに別れを告げ、お袖たちを裁いたあと、自分は責任ををって腹を切るつもりだった。それを止めたのが、ときの将軍である徳川吉宗。そう、ここで『暴れん坊将軍』、つまり松平健さんが登場するwww
忠相の死を止めようとする吉宗に対して、なんと『大岡裁き』が炸裂する。いまの世が乱れているのは、そもそも綱吉という将軍が出した悪法が原因。さらにそれを放置してきた現在の将軍にも責任があるとして、忠相は将軍に縄を打とうとする。
ところが、その罪の重さを知った将軍が、頭を垂れて部下である忠相に徳川家を代表して謝罪する。このシーンが最大の見せ場。将軍を裁く奉行なんていないだろう。それだけに喝采をあげたい気分になった。
地味な物語だけれど、大岡越前の人柄と時代背景をリアルに感じられる素晴らしい小説だった。
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