面白いから『努力』する
なんと東京都内では大雪警報が出たとのこと! これから夜にかけて雪のピークらしいから、首都圏の人たちは大変だね。
神戸は午後から雨が降り始めたけれど、ちょっと雪が混じった程度。その雨もやんできたから、夜には晴れるかな。だけど明日からは本格的な寒波がやってくるらしいので、体調管理には注意が必要。
寒くなって風邪を引いたとき、人は偶然のなせることだと判断する。たまたま免疫が落ちていて、ウィルスがある場所に行っちゃったからなぁ、と思うんだろう。
だけどボクは偶然なんて存在しないと考えている。もっと言えば、人間に自由意志なんてないと思っている。この考えに至ったのは脳科学等の著作を読んだこともあるけれど、直感的にそう感じている。そんな偶然を信じていないボクが、こんな本を読んだ。
『成功する人は偶然を味方にする───運と成功の経済学』ロバート・H・フランク著という本。
著者はコーネル大学で経済学の教授をされている。そんな彼が提唱しているのは、行動経済学というもの。簡単に言えば、経済学と心理学を融合させたようなもの。以前から興味のある分野だったので、この本を手に取ってみた。
著者の主張は一貫している。どれだけ才能があって努力をしても、『運』がなければ成功しない、ということ。
ボクはこの主張に全面的に同意する。才能と努力は絶対に必要。だけど他者から抜きん出るためには、『運』が必要になる。それは人との出会いだったり、誰かの失脚だったり、自然災害だったりする。まさに偶然としか呼べないもの。
この本で、著者はいくつもそんな『偶然』を紹介している。だからと言って、努力するなと言っているわけじゃない。才能や努力は必要だとしても、偶然を味方にすることがなければ成功できないと述べている。そのためには、そんな偶然が存在することを受け入れ、感謝することが大切だとのこと。
著者自身が経験した驚くような偶然がある。著者のロバートは、シングルマザーのもとで生まれたので、養子に出されていた。だから実の母親を知らない。
38歳になったとき、実の母親を探そうとする。里親に尋ねることで、名前と住んでいた場所までわかった。自分の住んでいる場所から遠く離れた州で、その後はどこに引っ越したのかわからない。どうやら再婚しているので旧姓を使用していないらしい。
たまたま自分の向かいの住人の女性が、その州の出身だった。そこでなんとなく、生まれて初めて耳にした小さな街の名前を告げると、彼女がそこの出身だとわかった。驚くのはそれだけではない。
なんとその女性は母と知り合いで、父親ちがいの妹とは学校のクラスメイトだったとのこと! 会ったことのない自分の実の母と妹が、向かいの住人と知り合いだったなんて、確率計算したら驚くような低い数字しか出ないだろうね。ボクも読んでいてビックリしてしまった。
こんな偶然があるなんで、本当に世の中は不思議。でもボクが著者と唯一意見がちがうのは、それは偶然じゃないと思うこと。やっぱり必然だったんだと思う。母の知人が向かいの家に住んでいるのは、なるべくしたなったことだと思う。
成功するには『運』が必要だと思う。だけどその『運』は偶然によってもたらせるのではなく、必然によってやってくると信じている。会うべき人との出会いは避けられないし、人生を変えるような出来事に遭遇することも避けられない。
人間というものは、『偶然』としか解釈できない、ワクワクした『必然』に出会っているんだと思う。だから絶対に起きることは、起きるんだよね。
ボクのこれからの人生で、出会うことになる人は決まっていると思う。昨日不思議な夢を見て、電話番号まで聞いた人がいる。そんなふうに、出会う人とは出会うはず。だからといって、何もせずに『必然』を体験しようとは思わない。
例えば極端な話だけれど、ぐうたらと生きていても『偶然』という名の『必然』に出会うと思う。だけどそんな状況でボクは出会いたくない。
どうせなら必死で自分の才能を見つけ出し、できる限りの努力をした結果として『必然』に出会いたいと思っている。だから毎日、必死で『努力』をしている。
なぜならそのほうが面白いと思うから。ボクが『努力』したいと思うのは、面白いことを経験したいから。全力で生きた結果として、『必然』を見たいと思うから。
絶対にそのほうが面白いと思うんだよね。よりワクワクした『必然』に出会いたいから、今日を精一杯生きようと思っている。
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