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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.762

スティーブン・キングの『ダーク・タワー』シリーズに、気味の悪い生物が登場する。身体は人間だけれど、頭は他の動物というもの。

 

フィクションでしか登場しない半獣半人が、もしかすると現実世界に姿を見せるかもしれない。

 

「ヒト細胞混ぜた受精卵で動物が出産」指針を了承 移植研究で

 

以前から移植研究の分野で期待されていた手法だけれど、ようやく研究が承認された。ただ倫理的に問題があるとして、反対の声も根強い。

 

この研究が将来的にどのようなものになるか、ちょっと調べてみた。

 

例えば豚の遺伝子を操作して、膵臓を作れないようにする。その豚の受精卵(100回ほど細胞分裂したもの)に、人間のES細胞を移植して豚に出産させる。

 

するとどうなるか?

 

その豚は膵臓を作れないので、膵臓だけは人間の細胞によって構成される。つまり豚の肉体に、人間の膵臓が宿っていることになる。そして膵臓移植を必要とする患者が現れたら、その豚の膵臓を移植するという研究。

 

あなたはこれを知ってどう思うだろう?

 

臓器移植が人間の脳死に依存している現状では、ドナー不足が常に問題となっている。先日このブログでも紹介した『人魚の眠る家』という東野圭吾さんの小説も、脳死と臓器移植をテーマにした作品だった。

 

そこで書かれていたけれど、日本の子供が心臓移植を求めても、脳死のドナーが見つからない。法律は改正されていて子供の移植は認められているが、脳死判定を受けようとする両親が少ないから。

 

だから渡米して心臓移植をするしかなくなるが、なんと費用は2億円以上もかかる。だから募金を集めるということになる。その費用の多くは、アメリカで心臓移植を待っている子供を押しのけることの補償金のようなもの。アメリカとしても、国外の子供を助ける余裕はないということだろう。できる限り海外の患者を排除するため、高額のデボジットを要求するそうだ。

 

だからこそこの研究が承認されたのだろう。これなら人間の脳死を待つまでもなく、臓器移植をすることができる。人間の命の重さを考えると、とても有意義な研究かもしれない。

 

だけどボクは違和感を拭えない。その豚の命はどうなるの? 豚なんて食用に使っているから、臓器移植用に殺すのは問題ないということ?

 

どうもそのあたりが釈然としない。人間と豚の命の重さを天秤にかけることは、ボクにはできない。トンカツは大好きだけれど……。

 

そしてもうひとつ気になるのは、人間のDNAが豚のDNAに混在していること。豚の脳の一部が人間の遺伝子で動いているかもしれない。DNAが記憶を持つという学説は以前からある。臓器移植受けた人が、自分の知らない記憶を想起するという事実も報告されている。

 

大切な研究だと思うけれど、どうしてもボクはスティーブン・キングの小説が頭に浮かんでしまう。科学的な根拠があるわけじゃないけれど、どうも生理的に嫌悪感を覚えてしまう。変なものを生み出してしまう様子をボクが想像してしまうのは、ただの考えすぎでしかないのだろうか?

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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