記憶の細部は適当でも正常
昨日、妻と歩いているとき恥ずかしい思いをした。長期間中途半端な工事中が続き、ようやく完成した一戸建てがあった。ほぼ建物が完成しているのに、外構がずっと放置されている変な物件だったので、妻と二人で気にしていた。
だけど少し前にボクが一人で歩いているとき、すでに若い家族が引っ越しているのを見た。それでそのことを妻に報告して、『◯◯さん』という表札がかかっていたと教えた。それで昨日その家の前を通ったときに確認すると、ボクが記憶していた表札とまったくちがう。
別の人が引っ越したのではなく、単なるボクの記憶ちがい。だけどたった一文字も合っていない名前だったので、自分の記憶のいい加減さに恥ずかしくなってしまった。
さらに昨日、ある高級食パンについても同じようなことをやらかしている。以前見たときは、普通の四角の食パンだと思い込んでいた。それで妻にそう話していたのに、確認したらその食パンは山型しかない。ボクの単なる思い込みだった。
肝心なことは覚えている。だけど詳細な記憶についていい加減に感じることがある。もしかしたら認知症の始まりだろうか？
そう思って心配していたら、こんな記事を見つけてホッとしたwww
「細部を覚えていない」ことはボケではなく脳が正常に機能している証だった
アメリカ・ロンチェスター大学の認知科学者であるロバート・ジェイコブ氏によると、「細部を覚えていないのは脳機能が正常に働いている証拠」とのこと。つまりボクのように記憶の詳細な部分について記憶ちがいがあっても、それは脳の機能としては問題ないらしい。
そもそも人間の脳は、観察している対象を自分に合ったように変換して認知するそう。以前から言われているのは、人間は物体の速度を過小評価するというもの。世の中で見ているもののほとんどは、止まっているか、ゆっくり動いている。自然を観察していたらそう感じる。
だから脳は「常識で考えると、物体はそんなに速く動かないよね」と勝手に結論づける。それで実際に見ている物体の速度を過小評価する。もしかしたらこれは交通事故の原因になっているかもしれないね。
とにかく記憶というのは、自分の都合のいいように変換するのが普通らしい。なぜなら脳の記憶容量に限界があるから。全ての情報を集めてキープし、そこから何かを判断するのは非効率すぎる。そこで脳は肝心なことだけを記憶しておいて、詳細な部分に関しては一般論から補足するとのこと。
リンク先の記事で例示されていたのは、ピクニックで食べたのは高菜のおにぎりなのに、記憶では梅のおにぎりとなっているような場合。ピクニックでおにぎりを食べた、という肝心な記憶は残っている。
だけどおにぎりの種類について重要性を感じなかった場合、一般的な梅のおにぎりとして記憶するようなことが起きる。これは脳の機能としては、まったく正常なことらしい。人間はこうして記憶を最適化している。
要するに人間の記憶の詳細な部分は、あまり当てにならないということ。思い違いや思い込みは普通なんだろうね。だからボクもさほど心配する必要はなさそう。だけど放置されていた家が完成したことを忘れたり、高級食パンの存在が記憶から消えていたヤバい。肝心なことを忘れるようになったら要注意だろうなぁ。
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