他人を許せない人の脳
2022年の元旦はまずまずの晴天だったけれど、2日の今日はさらにいい天気。気温は低いながらも、風がなくて穏やかなのでこれから気温が上がりそう。朝から布団を干して、いつもの掃除を済ませたところ。
我が家や元旦の朝もいつもと同じ食事。そしていつもと同じように掃除をする。ボクは毎朝5時ころに目を覚まして、朝一番の読書をするのも365日の習慣。ミューナが布団に入ってき、思うように読書できないこともあるけれど。
普通の感覚で言えば、きっと我が家の習慣は変わっていると思われるだろう。でもそんなこと気にしないし、人はそれぞれだと考えている。だから正月にそれらしい行動をしている人たちを見て、批判も非難の気持ちはまったくない。多様性というのは、他人の生き方を尊重することだと思うから。
ところがどうもそれで収まらないという人たちがいる。ネットでの炎上や誹謗中傷という行為は、他人を許せない心が引き起こしている。そんな心理について解説されている記事が興味深かった。
リンク先の記事によると、他人を許せない人の脳で起きているのは『正義中毒』という状態らしい。わかりやすい的確なネーミングだと思う。
人間は自分の正義を確信したとき、それが単なる独りよがりの思い込みにすぎなくても心がたかぶる。そしてその正義を揺るがしている存在に制裁を加えたとき、脳の快楽中枢が刺激されて快楽物質であるドーパミンが放出されるそう。
『正義中毒』とは、そのドーパミンの中毒症状らしい。これは中毒なので依存症になりやすい。だからネットで他人を攻撃している人は、この『正義中毒』にかかっている可能性が高い。
わかりやすいのが芸能人の不祥事。週刊誌等で不倫記事などを目にしたとき、自分は当事者でないのにその人を批判する。ひどい場合は芸能人のアカウントにリプライを送って誹謗中傷をやってしまう。その行為が連鎖反応を起こすことで、芸能人の自殺にまで至ってしまうこともある。
そうなるのは自分が正しいと確信しているから。だけど実際はボロクソに言うことで、ドーパミン中毒になっているだけの可能性が高い。この『正義中毒』を後押しするのが、『一貫性の原理』と言うものらしい。
人間はやり続けてきたこと、信じ続けてきたことをなかなか変えられない。人間が変化を恐れるのはこの『一貫性の原理』が働くから。それゆえ自分の信念に反する行為を見つけたら、当事者でなくても赤の他人を批判してしまう。
本来人間は一貫性のないもの。長く生きていると、それまでの信念を変更せざるを得ないことに何度も出会う。本当は優柔不断で常に宗旨替えをしているのに、『一貫性の原理』が働いてそんな自分に抵抗してしまう。それが他人を許せない原動力になっているのかも。
『正義中毒』を脱するには、『メタ認知』が効果的とのこと。それは一歩引いて、自分を客観的に見る感覚。そうすることで、他人は他人、自分は自分、という受容的な感覚になるそう。多様性は『メタ認知』が機能してこそ成立するものだと感じた。
自分も変、でも他人も変。そう割り切ることで『正義中毒』を回避できるんだと思う。これがなかなか難しいんだけれどね。
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