動機不明でモヤモヤする
物語で大切なのは、登場人物たちの動機。アクションでも恋愛作品でも、主人公たちを動かすためには動機が必要となる。ただし物語の構成によって、肝心な動機をギリギリまで隠すことがある。そのほうが読者や視聴者の関心を惹きつけることができるから。
ボクもいま書いている小説では、ある出来事の動機を登場人物たちに隠している。少しずつ小出しにして核心に迫って欲しいので、注意深く書き進めている。だけど気をつけないと、待ちきれなくなった読者の関心が散漫になってしまう。
最近になって観始めたドラマも、主人公が命を狙われる動機が見えてこない。まだ3話目なので仕方ないけれど、イラチのボクは動機が見えなくて少しモヤモヤしてきた。
2022年 映画#174
『ペリフェラル ~接続された未来~』(原題:The Peripheral)シーズン1・エピソード3『ハプティック・ドリフト』という2022年のアメリカドラマ。
主人公はフリンという若い女性。VRゲームのベータ版だと言われたヘッドセットを装着したことで、その時間だけ2100年のロンドンにタイムトラベルしてしまう。ただし肉体は2030年のままで、ペリフェラルという自分そっくりの肉体に意識を転送する。
その世界でアリータという女性と接触したことで、フリンだけでなく兄のバートンも命を狙われる。2100年には二つの勢力があって、そのひとつはフリン兄妹を殺そうとしているヌーランドという黒人の女性。このヘッドセットを開発した研究所幹部らしい。
もうひとつはレブ・ズボフという裕福な男性。ウィルフという黒人男性に仲介させてフリンの命を守ることを条件に、アリータ探しに協力させている。フリンは2030年で自分の命を心配しつつ、定期的に2100年に移動してアリータ探しを手伝っている。
でもフリンをすぐにでも殺したいヌーランドは、2030年で麻薬製造をしているピケットという男にフリン兄妹の殺害を依頼する。そのピケットが写真の髭を生やした男性。このシーンはフリンの兄のバートンに詰め寄られ、多額の報酬と引き換えに自分たちに関わらないと約束させている場面。
バートンは元兵士で、仲間の兵士とはインプラントによってリンクしている。だから街の有力者であるピケットを殺すのは簡単。ところがピケットもかなり残酷な人間なので、そう簡単にはいかないという雰囲気。
そしてこの第3話のラストで、2100年でフリンとウィルフはアリータの痕跡をようやく手にいれる。ただ最初に書いたように、2100年の二つの勢力の動機が不明。なぜアリータを探しているのか明かされていない。アリータのルームメイトが殺されているので、よほどヤバいことがあるらしい。
ということで今日配信される第4話は来週に観るとしよう。ぼちぼち動機を明かしてくれないと、モヤモヤが爆発するで〜〜!
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