ガストンとの対話 Vol.100
ガストンさん、ついに予定していた100回目を迎えることができました。ほぼ半年間ですが、さすがに疲れました。
「対話をするだけではく、それを文章にするには2日に1度でもかなりの集中力を要する。精神的にはかなりの負担であったろう。いい経験になったはずだ」
えぇ、とてもいい経験になったと確信しています。さて、最後のテーマは「自分で対話をする」ということですね。
「そうだ。ここまで100回の対話を続けてきたが、この対話から本当に学んで欲しいことはたったひとつだ。それは自分の心と対話することだ。このような対話は誰でも行うことが可能だ。お前さんに特別な能力があるのではない。誰もが生まれ持って手にしている能力だということだ。そのことを理解して欲しいから、この対話を続けてきたのだよ。こうした対話が日常的に可能であることの実例としてな」
つまり、こんなことは誰でもできますよ〜という見本だったということですね。
「見本というには物足りないが、まぁまぁの出来だったであろう。対話の基本は、質問と答えだ。だがそれらは別々に存在するものではない。スピリチュアルな本でよく目にするであろう。質問と答えは同時に存在すると。人間が心で何かを問うた時、その答えは瞬時に示されているのだよ」
その一つの実例として、会話のやり取りをこの場で行ってきたのですよね。ただ実際の問いに対する答えというのは、様々な方法で示されると思うのですが。
「その通り。質問に対する答えというのは、人間の想像を超える方法で受け取ることになる。お前さんのように心の声で聞くというのは、むしろ少ない。読んでいる本。テレビから流れる音声。聞いている音楽の歌詞。電車の車内吊りの広告。耳に入ってきた他人の言葉。動物たちの生の営み。美しく咲く花。全身に吹きつける風。大地を潤す雨。太陽の光や流れる雲。神秘的な光を放つ天空の星々。存在する全てから答えがもたらされる」
私たちは問いに対する答えを受け取っているのに、答えの受け取り方に対する固定観念が邪魔をしているのかもしれません。自分だけの受け取り方があるのですね。
「全てはひとつだ。それが理解できれば、問いに対する答えが全存在からもたらされることがわかるのではないか。人間の意識というのは、無限大に分離した多重人格を経験しているようなものだ。本来はひとつであるのに、何十億という人格が存在していて、数え切れない星が存在していると思い込んでいる。だがそれら全ては、自分なのだよ。だから発した問いに対して、全宇宙の存在が答えてくれるのは当然だ」
そうすると、そうした答えを受け取る方法さえ確立すれば、このような対話は日常的に可能だということですね。自分の外部に答えを求めるのではなく、自分の心に尋ねることができる。そしておそらく、その答えが問いを発した本人に対して、最も適切な答えなのでしょう。では、どうすればそうした対話の方法を確立することができるのでしょうか?
「最初に言ったように、答えの受け取り方に固定観念を持たないことだ。あらゆることに答えがあることを知る必要がある。最初はその答えが正しいどうかはわからないであろう。でもその結果を見ることで、その答えの真偽が明確になってくるはずだ。続けることが大切だ。なぜお前さんに100回の対話を続けさせたと思っておる?」
私はキリがいいからだと感じましたが、そうではなさそうですね。
「続けることの意義を知って欲しかったからだ。人間は結論を出すのが早すぎる。あまりに根気がない。少しやってダメなら、自分に才能がないとか、運がないとか、できない理由を並べ立てる。お前さんのようにバカ正直に決めたことを、とりあえず続けてやってみることだ。そうすれば新しいものが見えてくるはずだ。その見本として100回という決め事をお前さんの心に送ったというわけだ」
体外離脱も明晰夢も、必要なのは根気だけですからね。こうした自分との対話も、自分にあった方法を模索しながら、諦めずに続けることが大切なのですね。この対話を100回読んでいただいた方は、きっと自分なりの対話の方法を見つけてくださると信じています。ということでガストンさん、長い間ありがとうございました。さようなら。
「何がさようならだ。わしとの対話は、お前さんの人生が続く限り逃げられんぞ。さらに難易度上げる必要がありそうだ。覚悟しておけ!」
は〜〜〜い!
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