今日の言葉 1月3日
『言葉の持つ雑音を超える』
聴くことは一つの技法です。習得するのは容易ではありませんが、そこには美と大いなる理解があります。私たちは自分という存在の様々な深みから耳を傾けています。しかし私たちはいつも先入観を持って聴いたり、ある特定の観点から聴いたりしています。素直に聞いているわけではありません。
聴くためには、内なる静寂がなくてはなりません。獲得するという重圧からの解放がなくてはなりません。肩の力を抜いた注意が必要です。このように敏活でありながらも受身である状態にあると、言葉によって組み立てられた結論以上のものを聞き取ることができます。
私たちの大半は結果を求め、目標に到達しようとしています。私たちはひっきりなしに何かを克服したり、押さえ込もうとしたりしているので、耳を傾けることが全くありません。しかし耳を傾けている状態にある時のみ、言葉の奏でる歌は聞こえてくるのです。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜