いいね、几帳面!
南岸低気圧と言うそうですが、もの凄い低気圧が通過していきました。強い雨とともに暴風が吹き荒れる朝。小学生の通学時間帯と重なりましたから、大人も子供も大変だったと思います。
午後からも風雨がおさまらず、バルコニーのスリッパが飛んでいかないか心配しなくてはいけないほどでした。でもようやく低気圧本体が行き過ぎたようで、午後4時頃から青空が見え始めました。まだ雲は多いですが、ようやくひと段落です。関東方面はこれから荒れるのかなぁ?
強い風にも驚きましたが、午前中にもっと驚くことがありました。連載小説を書いていた午前10時頃。私のスマホが大音量で警告音を出しました!画面には「緊急避難情報」の文字が見えています。妻と二人で驚きのあまり固まって動けませんでした
どうやら神戸で実施された大規模な訓練の一環だったらしく、よく見ると「訓練」の文字がありました。お昼のニュースでも報道されていたくらいですから、大勢の方が参加された訓練だったようです。でもマジでビックリしました
今月の17日。神戸は震災を経験してから満20年となります。関西ローカルの番組では、そうした震災の特番がいくつも放送されています。明日以降もさらに増えるでしょう。震災についての思いは17日のブログで書きたいと思います。いろいろなことを考えさせられた20年でした。
さて、昨日に読了した本を紹介します。面白すぎて、あっという間に読んでしまいました。
『武士の家計簿 「加賀藩御算用者」の幕末維新』磯田道史 著という本です。
著者が東京神田の古書店から得た、加賀藩の藩士である「猪山家」の古文書を手に入れたことから書かれた本です。小説ではなく、事実を記した歴史書と言っていいものです。天保13(1842)年7月から明治12(1879)年5月までの、約37年にわたって書かれた「武士の家計簿」が、その古文書に残されていたのです。
それを詳細に研究することで、幕末から明治にかけての武士の生活を考察された内容です。長い間、経理や財務の仕事をしてきた私にとって、とっても興味深い内容でした。武士の給料体系がどのようになっていて、日常生活でどのような費用が発生していたか、この本を通じて知ることができました。
本来武士は算盤が不得意で、こうした記録が残されていることはほとんど無かったそうです。この「猪山家」が御算用者という藩の職務に就いていたことで、家庭の記録も残されていたようです。つまり本質的に几帳面な一家だということですね!
何となく私に通じる部分もあって、とても親しみを感じました。特に明治維新という歴史の大きな渦に巻き込まれた、猪山成之にとても心惹かれました。莫大な借金を抱えながら、自分の才覚によって出世の道をつかみ、明治維新後もその波に乗っていきます。
その人間的な魅力に、これは物語になりそう人物だなぁと思いました。「この本面白いわ!」と妻に言いますと、タイトルを聞いた妻が「それって、映画になったと思うよ」とのこと。そういえばどこかで聞いたことがあるタイトルです……。
調べてみますと、しっかり映画化されていました。アハハ、やっぱり考えることは誰も同じですね!私は邦画に疎いので、この映画の存在を全く忘れていました。小説でないこのような本が映画化されるなんて、この猪山成之という人物がそれだけ魅力的だということですね。
ということで明日買い物に出かけたら、TSUTAYAに寄ってこの映画を借りてこようと思います。私が好感を持った几帳面で才能豊かな人物が、どのように映像で描かれているかが楽しみです。
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