今日の言葉 1月22日
『自分の経験に頼ることはできるのか?』
私たちの大半は権威に満足しています。なぜなら、それは私たちに継続性や確かさ、護られているという感覚を与えてくれるからです。しかしこの深い心理的革命の持つ意味合いを理解したいならば、人は権威から自由にならなければなりません。
たとえ書物や先生、司祭や教会といった信仰の対象など、外面に表れた権威の全てを私がはねのけたとしても、依然として自分の判断、経験、分析に頼ることはできる、という気持ちがあります。しかし、私は自分の判断、経験、分析に頼ることはできるのでしょうか? 私の経験は私が受けてきた条件づけの結果です。あなたの経験があなたの受けてきた条件づけの結果であるように。
私の経験は自分の判断への自信を与えてくれるかもしれませんが、しかし私の判断は、またもや、蓄積された記憶、経験、現在に出会った過去による条件づけの産物なのです。さて、これら諸々の疑問を自分に呈し、問題の所在に気づくと、真実や新しさが起こり得る状態、革命がもたらされ得る状態は一つしかないことがわかるでしょう。そしてその状態とは、精神の中に過去が全く存在していない時のこと、分析者、経験、判断、そしていかなる種類の権威もない時のことなのです。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜