今日の言葉 4月3日
『欲望は理解されなければならない』
私たちは欲望に伴う苦痛や混乱や不安を味わったり、欲望を抑制したりコントロールしようとしたりしています。そして欲望との果てしなき闘いのあげくに、私たちはそれを見る影もなくすっかり歪ませてしまうのです。しかし欲望はそこに存在し、常に機を窺って待ち、押し出してきます。あなたが何をしようとも——そう、それを昇華させようが、肯定しようが否定しようが、そこから逃避しようが、その好きにさせようが——、欲望は常にそこにあるのです。
そして宗教的指導者や教師やその他の人々が、人は無欲でなくてはいけない、執着から離れようと努力しなければならない、欲望から解放されなければならない、とどれほど言ってきたことか、私たちには分かっています。しかしそれは実にばかげたことです。なぜなら、欲望は理解されるべきであって、破壊されるべきではないからです。もし欲望を破壊するならば、人生そのものを破壊することになりかねません。もし欲望を阻止したり、変形させたり、管理したり、支配したり、押さえつけたりするならば、あなたは何かとてつもなく美しいものを破壊しているかもしれないのです。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜