一次情報に近づく努力は必要
アマゾンの森林火災が世界的な問題として取りあげられている。今朝のニュースでは、火災による煙の影響でブラジルでのサッカーが中止になったとのこと。
あの世界的な密林の火災は近隣の市民生活だけでなく、地球規模での悪影響が懸念されている。特に心配なのは森林や動物の命が奪われることによって生態系が破壊され、地球温暖化を加速させてしまうこと。
そこで世界中の政治家や実業家が、森林火災による被害を支援するために募金を呼びかけている。火災の原因として人為的な陰謀も指摘されていて、それを追求しようという動きもある。さらに世界中のセレブもSNSを使って、この火災の募金について呼びかけている。
だけど、そこにはデマも含まれていた。
ローラやブルゾンちえみも拡散。アマゾン火災で世界に「無関係」な写真が広がる
ボクがアマゾンの森林火災について初めて知ったのは報道じゃない。Instagramだった。俳優のレオナルド・ディカプリオのフォローをしていて、彼がInstagramに写真つきで火災のことを取りあげ、フォロワーに支援を呼びかけていたから。
写真を見ながら、とんでもないことになっているのに驚いた。その写真が今回の火災のものだと思っていた。だけどなんとなく気になったので、拡散するのはやめておいた。それはある意味正解だったと思う。
このリンク先の記事を読んで驚いた。レオナルド・ディカプリオがInstagramにアップした火災の写真は、なんと16年以上も前のものだったらしい。
火災が起きているのは事実。だけどディカプリオは、ある記事に紹介されていた写真の年代を確認せずにアップしてしまったらしい。瞬く間に記事は拡散されていき、同じ写真をアップしている他の俳優やミュージシャンのInstagramの記事をボクも見た。
誰もがそれを現在の写真だと疑っていない。大勢のフォロワーがいる著名人がアップした内容について、ファンたちは事実かどうかを疑わない。だからまちがった情報が事実として伝えられてしまう。これは本当に怖い。
この記事にも紹介されていたが、ローラが森林火災の被害としてアップした動物の写真は、インドのものだということ。彼女は誰かが間違ってアップした記事を鵜呑みにして、そのまま拡散したのだろう。そしてローラのファンによって、それがまた広がっていく。もう止めることはできない。
先日のあおり暴行事件で、ガラケーで撮影をしていた女性に関する出来事も同じ。まったくの別人がその女性とまちがわれて、ネットで拡散されてしまった。シェアした人は真偽をたしかめることなく、それを事実だと思い込んでいた。これは本当にひどい話だと思う。
クリックひとつ、タップひとつで、どんな記事でも簡単に拡散できてしまう。だけど実際はそんなに簡単なことじゃない。そのクリックによって、もしかしたら誰かの人生を狂わせてしまう可能性がある。
拡散しようと思う内容によっては、どれだけ著名人やインフルエンサーが発信している内容でも、自分で一次情報に近づく努力をするべきだと思う。結果として一次情報にたどり着けなくても、さかのぼっていけば胡散臭いかどうかぐらいは感じるはず。
その段階まで努力して、自分がシェアするかどうかを判断するべき。何も考えずにシェアしていいのは、愛らしい猫の動画ぐらいだと思ったほうがいいよね。
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