中高年のガンコ度チェック
人間は歳をとるとガンコになると言われている。そんなつもりはないけれど、自分でもそう感じることがある。
知らず知らずのうちに固定化している概念によって、新しいことを拒絶してしまう。これまでの自分の人生を正当化するためには、積もり積もった概念を手放すわけにはいかない。だからガンコになるんだろうね。
そんな自分のガンコ度をチェックする方法がある。それは言葉。
言葉は生き物なので、刻々と意味が変化していく。言葉というものは概念を構成するから、若い世代が言葉をちがう意味で使うと気になって仕方ない。使い方がおかしい、と指摘したくなる。その度合いによって、あなたのガンコ度がわかるかもよwww
これこれ! ボクもこの「大丈夫です」という言葉がずっと気になっていた。
ボクのような中高年世代にとって「大丈夫です」と答えるのは、相手に心配させないように、自分に問題がないことを伝えるために使用する。ところが若い世代は違う意味で使っている。
この記事を読むと、言葉がどのように変化していくのかよくわかる。もともと大丈夫という言葉は名詞だった。肉体が健康で立派な体格をしている人を指す言葉だった。それがいつしか個人の感覚を表す言葉になり、それを『主観化』と呼ぶそう。
そして現代の若者はこの言葉をさらに変化させた。話し相手の誘いに対する『断り』の言葉として「大丈夫です」を使うようになった。これを専門的に言うと『間主観化』というらしい。
ボクがよく気になるのは、テレビ局が街頭インタビューをするとき。マイクを向けると「大丈夫です」といって歩き去る若い世代が多い。「大丈夫なら答えろよ!」と思うのが中高年世代の証拠。
この記事にも面白い例が書かれていた。カフェで紅茶を注文した後輩の言葉。店員さんが「レモンかミルクをつけますか?」と訊くと、その人は「大丈夫です」と答えた。
それを聞いた著者は、そんな答え方じゃレモンかミルクかわからないだろう、指摘したくなった。ところが定員さんはなにごともないかのように、「ストレートですね」と答えたそう。拒絶の言葉として伝わっている、ということ。
言葉は変化するもので、その使い方がおかしいと指摘しても意味がない。以前はそうだったけれど、いまはこうなんだと頭を柔軟にして受け入れていくしかない。それに抵抗すると「ガンコ」だと言われることになる。
「大丈夫です」が拒絶の意味で使われるとき、ボクもまだ抵抗感を覚える。でもそれを現状として受け入れていくことが、世代間のコミュケーションを円滑に進めていくことだと思う。
そう思えば、いくつか気になる言葉がある。ボクが相手に何かを説明したとき、若い人から「本当ですか」という言葉で返されることが多い。「そうなんですね」という受容の意味だと分かっていても、「本当ですか」と返されると、「俺のことを疑ってんのか!」と心の底で思ってしまうwww
ボクのガンコ度は、かなり高そう。頭がカチカチにならないように注意しなくてはね。
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