コロナうつ予防の決定版
コロナ禍になったからといって、ボクたち夫婦の生活はさほど変わっていない。以前から基本的に外食をしないし、自宅にいることが多い。どちらかと言えば、ミューナが慢性腎不全を発症したことのほうがショックだし大変だった。
それでもコロナ以前のように日帰り旅行や買い物に行けないし、歯科医等の病院に行くときは感染対策に神経を使う。そのうえ感染者の数ばかりを報道するメディアによって、どことなく不安な空気を受け取ってしまう。
以前とあまり変わらないというボクたちでさえこんなことを感じるんだから、コロナによって生活が激変した人たちの精神状態はかなり追い詰められているだろうと思う。そこに辛い出来事が重なれば、コロナうつを発症してしまう人があるかもしれない。
そんなうつを予防するために、これしかないと断言している記事を読んだ。
「これほど抗うつ効果が高いものは思いつかない」 世界的な著名精神科医が指摘するある『行動』とは
記事の著者はスウェーデンの精神科医。多くのうつ患者に接していると、この人は治りそうだ、この人はあまり上手くいかないだろう、と感じるようになったそう。診察した人のうち、病院に戻ってこない人たちの共通項を2010年頃に見つけた。
それは運動をしている人だった。
この共通項を明確にするため、多くの論文等を目にしたそう。そして自分の感覚が間違っていなかったことを確信されている。うつ病を克服する人、あるいはうつ病の気配があっても抜け出せる人のほどんとは、継続的に運動をしていた。
くわしくはリンク先の記事に書かれているので参照を。素人考えだと、運動をできるというだけで深刻な状態ではないと感じる。つまり運動を継続している人は、もともとうつ症状が軽かったのではと疑ってしまう。
ところが運動とうつ病の関係を研究している人たちは、そうした要素も考慮に入れた。年齢や喫煙の有無、学歴、収入といった項目の偏りだけでなく、あらゆる可能性について検証している。でも結果は同じで、運動している人が圧倒的にポジティブな治療効果を示していた。リンク先にはその内容も詳しく紹介されている。
なぜ運動がいいのかについての研究結果がわかりやすい。動物のメンタルにはHPA系というストレスシステムが機能している。その説明を記事から抜粋しよう。
『視床下部(H=hypothalamus)が脳の下部にある分泌器、下垂体(P=pituitary gland)へとシグナルを送り、さらに下垂体から副腎(A=adrenal glands)にシグナルが送られる。すると副腎がコルチゾールというホルモンを放出する』
このコルチゾールは朝になると上昇する。ベッドから起き上がる気力が必要だから。でもそれだけでなく、ストレスを感じることでもコルチゾールの放出が増加する。だけどHPA系が正常に機能していると、コルチゾールの上昇を確認したらブレーキをかけて調整する。
でもうつ状態の人はHPA系が機能不全を起こしていて、コルチゾールの数値が高止まりしているそう。アクセルはあるけれど、ブレーキが故障している状態。うつ病の薬は、このHPA系を正常に機能させるためのものらしい。ここで運動が登場する。
運動がHPA系を正常にすることに寄与していることがわかった。運動をするとコルチゾールが上がる。だから負荷のかかる運動をすることで、コルチゾールが一気に上昇する。それがスイッチとなってHPA系のブレーキが作動する。
ジョギング等をしたあと、上昇したコルチゾールは走る前よりも低くなる。それが数時間は続くそう。運動後に心の落ち着きを感じるのは、コルチゾールが下がっているから。こうして運動を継続していると、コルチゾールの低い状態が長くなっていくらしい。継続的な運動がうつ病に効果があるのは、HPA系を少しずつ正常にしていくから。
ストレス対策だけでなく心肺機能や免疫系も含めて、適度な運動はやはり大切だといういこと。ボクの場合、2日に1度の買い物で1万歩ほど歩く。特に神戸は坂道が多いので、いまの時期だと汗びっしょりになる。これを継続していることで、HPA系をうまく働かせることができているかもしれない。
感染リスクを下げるため、買い物はボク1人で行っている。だけど妻もボクと一緒に家を出て、坂道を歩くという運動を継続している。ちょっとしたことだけれど、こうして自分なりに運動を続けていけばいいように思う。そうすれば身体だけでなく、心の健康も守っていけるのだろう。
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