夢の世界と肉体は連携している
体外離脱や明晰夢を体験すると、いきなり大きな壁が立ちはだかる。それはすぐに身体へ戻ってしまうということ。せっかく自由に空を飛び回れる世界を楽しんでいるのに、あっという間に身体に戻されてしまう。
特に驚いたり興奮すると、どれだけ抵抗しても無理。これはボクの実体験としての感覚だけれど、心臓がバクバクするような経験をすることで、肉体の動悸が本当に激しくなっているんだと思う。その結果アドレナリンが出ることで肉体の優位性が増し、意識が抗えないのだろう。
明晰夢は言うまでもなく、体外離脱もその人の夢の世界と同じ。つまりそれらの意識世界は、肉体と密接に繋がっているということ。ボクのその感覚が、科学的にも立証されつつある。
リンク先の記事は、アメリカのカリフォルニア大学の研究チームが発表したもの。レム睡眠というのは、目が動いている状態の眠り。つまり夢を見ているときの睡眠で、体外離脱や明晰夢を経験するときもレム睡眠と同じ状態。
ボクが過去に本で読んだ内容によると、人間は90分単位の睡眠サイクルを繰り返す。寝入ってすぐのときはノンレム睡眠、つまり夢を見ない眠りが主流。だけど目覚める時間帯になればなるほど、レム睡眠の時間が増えてくる。だから起きる直前に夢を見ていることが多い。
余談だけれど、体外離脱や明晰夢を体験するのに二度寝が適しているのは、早朝の眠りの主流がレム睡眠だから。それゆえ夢の世界に入りやすい。
話を戻してリンク先の記事によると、人間も動物も夢を見ているとき、目の動きが夢での体験とリンクしている可能性が高いという結果が出ている。夢の世界だから肉体の目が実際に何かを見ているわけじゃない。だけど夢の世界と連携して、眼球も同じように動いているとのこと。
この事実は経験的に正しいと感じる。例えばスマートフォンの呼び出し音が鳴っている夢を見たとき、目が覚めたらアラームが鳴っていたという経験がある人はいると思う。窓の外から入ってきた音が、夢の中でちがう状況として体験していた経験はボクにもある。
だから眠っているようで、肉体は常に五感を働かせているのだろう。そうでないと緊急時に対応できない。ただ体外離脱や明晰夢を何度も経験するようになると、そうした肉体の感覚を切り離すということも可能になる。
例えばいまのような熱帯夜の季節。身体は蒸し暑さを感じているのに、明晰夢や体外離脱に深く入り込むと、そうした不快感を遮断することができる。秋のような涼しい風や空気を実際に感じられる。あるいは寝室には何もないのに、香り豊かな食べ物の味や匂いをリアルに感じることもできる。
このあたりの経験は、人間の意識世界の不思議なところだと思う。ただ現実問題として、肉体との密接な繋がりを断つことは難しい。最初に書いたように、体外離脱や明晰夢の世界に居続けることは難しい。死という現象を経験しない限り、肉体の影響を遮断するのは無理だということだろうね。
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