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高羽そらさんインタビュー

頭のいいサイコパスは無敵

サイコパスという言葉は悪いイメージが先行していて、どうしても凶悪犯罪者と結びつけられてしまう。確かに暴力を制御できないサイコパスは怖い。だけど犯罪とは全く縁がなく、むしろその能力で大勢の人を助けたり、社会に役立つ功績を残しているサイコパスの人は大勢いる。

 

サイコパスとは脳の前頭葉における特殊な作用だというのが現代医学の定説。サイコパスの人は他人の感情に共感できない人が多い。辛い思いをしている人を見ても、その感情に共鳴することがない。けれどもこの能力ゆえ、社会にとって必要とされる場合がある。

 

例えば優秀な外科医にはサイコパスの人が多いらしい。ボクのような人間だと、他人の大量出血を見ただけで卒倒しそうになる。でもサイコパスの人は動じることなく、淡々と手術を実施することができる。

 

だから旅客機のパイロット、CIA等の工作員にもサイコパスの人は向いているとのこと。想定外のことが起きても動じない能力は貴重。そんなサイコパスを描いた映画を観た。この作品の主人公は明らかなサイコパス。犯罪者ギリギリなんだけれど、とにかく頭がいい。とても面白い作品だった。

 

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2023年 映画#89

『ナイトクローラー』(原題:Nightcrawler)という2014年のアメリカ映画。主人公のルイスを演じるのは、写真のジェイク・ジレンホール。その姿を見ればわかるように、痩せて両目が落ち込んでいる。この社会病質者を演じるにあたって、ジェイクは10キロほど体重を落としたとのこと。

 

ルイスは学歴がないことで仕事にあぶれていた。金属製品を盗んで売ることで生計を立てていたが、なかなかうまくいかない。そんなとき、ある交通事故の現場に遭遇する。その時に駆けつけてきたフリーのカメラマンに刺激を受け、この仕事なら自分でもやれると確信する。

 

盗品を質に入れて、安物のビデオカメラと警察無線を手にいれた。それで事故現場等に駆けつけて映像を撮る。最初はうまくいかないが、彼は頭がいい。そしてサイコパス。だから警察より早く事故現場にやってきて、遺体を撮影しやすいように平気で移動させる。

 

そんな努力(悪事?)が実って、あるテレビ局で映像を定期的に買ってもらえるようになる。やがて金を稼ぐようになり、新しいカメラや自動車、そしてアルバイトの男性まで雇えるようになった。

 

そんなある日、ルイスは強盗殺人の現場に向かう。たまたますぐ近くにいたことで、警察よりも早くやってきた。まだ銃声は聞こえていて、豪邸から出てくる犯人の映像も車のナンバーも撮影した。そして強盗された家に無断で侵入して、惨殺された3人の家族を撮影して放送局に売った。

 

その映像は話題になり、警察も注目する。だがルイスは犯人を撮影したことを黙っていた。目的は犯人を突き止め、警察に逮捕される瞬間を撮影するため。結果としてルイスの思惑どおりに強盗犯が銃殺される映像をゲットした。

 

ただし犠牲は多い。ルイスの仕込みによって銃撃戦となり、一般人や警察官に死傷者が出た。だけどサイコパスのルイスはそんなことを気にしない。ここのところ反抗的だった助手の男が邪魔になったので、強盗犯に殺されるように仕向けている。

 

当然ながら警察はルイスを勾留する。最初から犯人を知っていたのに、スクープ映像のために黙っていたのではという疑い。ところがルイスは完璧なストーリーを事前に考えていた。だから警察は彼を逮捕することはできない。

 

ラストシーンでは、映像会社をさらに大きくして、大勢の従業員を雇ったルイスの姿が描かれる。頭のいいサイコパスは無敵。そのことを痛感させられた秀作だった。

 

ルイスを演じたジェイク・ジレンホールは本当に素晴らしい。彼の演技にはこれまで何度も感動させられているけれど、この作品はボクがこれまで観たなかでベスト3に入る演技だと思う。すごい映画だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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