ガストンとの対話 Vol.24
ガストンさん、今日はあなたから先日教えていただいた安眠法を紹介していいでしょうか?
「安眠法……? ばかもん!あれは瞑想法じゃ。安眠するためのものじゃないぞ!」
だって寝る前にイメージしたら、すぐに眠ってしまいます。きっと役に立つ人がいるのではないかと思いまして。
「そりゃお前さんだけだろうて。まあいい。眠るのは大切だからな」
それでは皆さんがわかりやすいように、私がイメージしていきますので誘導してくださいね。
「仕方ないな。ではやるとしよう」
よろしくお願いします。
「布団でもベッドでもいい、横になって目を閉じて自分の部屋をイメージしなさい。自分が眠っている姿を感じられるか?」
はい。イメージできました。
「では、お前さんが自分とそれ以外を認識している方法を逆転させる。自分の身体を自分だと思って意識しているな。その自分の意識を、その部屋の中の目に見えない空気だと思いなさい。部屋中に満たされている空間がお前さんだ。その空間が部屋の窓やベッド、そしてお前さんの身体を見ていることを感じるのだ」
はい、感じました。
「それではその空間の意識のままで部屋の外に出よう。Googleマップの航空写真を見ている感覚で、どんどん上空高くに意識を持っていく。家が見えて、住んでいる街が見えて、やがて地球が見える。お前さんはその全てを包み込む広大な空間だ。そしてそのまま宇宙に飛び出るのだ。何が見える?」
数えきれない星と銀河が見えます。ハップル望遠鏡で撮影された画像を見ている気分です。
「その全ての宇宙を包み込む空間が、お前さんだ。では一気に身体がある部屋に戻る。先ほどの地図のイメージで日本の自分の家まで戻ろう」
はい、部屋に戻りました。でも私は肉体ではなく、その部屋に満ちている空間です。
「いいだろう。その空間は物質の内部にも入り込むことができる。目の前に机があるな? その空間の意識のままで、その机の内部に入りなさい。しっかりとした木で作られている机も、その本質は素粒子の集合体に過ぎない。その素粒子それぞれにも空間がある。その空間もお前さんだ」
机に入り込みます。私は机を取り囲む空間としてのまま、その机を構成している素粒子の集合体に侵入しました。
「そこに何が見える?」
先ほど見た宇宙と同じです!数えきれない星と銀河が輝いています。区別がつきません。
「その全てを包む込む空間が、お前さんだ。ミクロもマクロも包み込む全ての空間、全ての「無」が本当のお前さんだ。自分だと思い込んでいる肉体は、その無限大の空間のほんの一部だ。その机もお前さんだ。他人だと思っている見知らぬ人も、はるか遠くの銀河も、全てがその空間に見つめられていて、その空間が創造したものだ。それを「気づき」という。では気づいているのは誰だ?」
私ですね!そのままで安心していいと感じます。ほら、やっぱり眠くなってきましたよ〜
羽座間健児さんとのコラボ企画『マルチエンディングの小説トレイン』は連載開始しています。こちらからどうぞ。
『夢で会える 体外離脱入門』は在庫僅少ですので、お求めの方はハート出版さんや書店に問い合わせてください。Amazonでの注文はこちらです。
『ゼロの物語』3部作は電子書籍のみの販売となりますので、こちらのホームページから販売サイトに行ってくださいね。