今日の言葉 4月11日
『愛は何を意味しているのか?』
愛は知ることのできないものです。既知のものが理解され、乗り超えられた時にのみ、愛を実感することが可能となります。精神の中から既知のものがなくなっている時、その時にだけ愛は存在するのです。
私たちの多くにとって、愛とは何でしょう? 私たちの場合、何かに愛情を抱くと、そこに所有欲や支配、もしくは従属が起こります。そしてその所有から嫉妬並びに失うことへの恐怖が生まれます。そこで私たちはこの所有欲を合法化します。私たちにとってはお馴染みの数限りない葛藤と嫉妬が所有欲から生まれます。ですから、所有欲は愛ではありません。また愛は感傷的なものでもありません。
狂気、混乱、対立を変容させることができるのは、愛だけです。いかなる組織も、右派や左派の理論も人類に平和と幸せをもたらすことはできません。愛があるところ、そこには所有欲もなければ妬みもありません。そこにあるのは慈しみと思いやりです。これは理論的な話ではありません。妻や我が子、隣人や使用人などに対する実際の寛容や思いやりのことを言っているのです。愛だけが慈しみと美、秩序と安らきをもたらすことができます。「あなた」が存在しなくなった時、そこに愛が祝福とともに存在するのです。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜