今日の言葉 11月3日
『名もなき創造性』
私たちは作家として、詩人として、画家として、政治家として、歌手として、その他何であれ、自分のなりたいものとして有名になりたい。なぜでしょう? それは私たちが本当は自分がやっていることを愛していないからです。
もし歌うのが、あるいは絵を描くのが、はたまた詩を書くのが大好きであるならば、心の底から好きであるならば、あなたは自分が有名であるかないかなどということに関心を持たないはずです。しかし私たちは自分のやっていることを愛していないので、名声で自分の価値を高めたいのです。
教育が私たちに教えることときたら、成功を愛することで、自分がやることを愛することではないからです。結果が行為よりも重要になってしまったのです。
いいですか、能ある鷹が爪を隠すこと、無名であること、自分がやっていることをこよなく愛し、見せびらかさないこと、こういったことは素晴らしいことです。それであなたが有名になることはありませんし、あなたの写真が新聞に載ることもありません。政治家もあなたを訪ねて来たりしません。
あなたは名も知られずに生きる、単なる一創造的人間であるだけです。しかし、その中にこそ豊かさと偉大なる美は存在するのです。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜