SOLA TODAY Vol.402
ネットが当たり前の現代社会において、それまでにないトラブルが起きている。誰でも自分の意見を表明できるようになったことで、暴言を吐いたり、特定の誰かを誹謗中傷することが起きている。
あるいは店舗や作品の印象操作をするため、賞賛するコメントをいくつも捏造したり、逆に理不尽なネガティヴコメントを書かれることもある。それゆえ、サイトを運営している企業は、なんらかの対策を取らざるをえない。
例えば以前からAmazonのレビューは問題視されていて、最近では商品を購入していない人や、同一人物を思われるようなレビューははじかれるようになった。同様にTwitterに関しても、同じことが行われている。
最近になって、Twitterの凍結問題が話題になっている。
「仕事にも支障が」Twitterを凍結され、日本法人を訪れて抗議したエンジニアに聞く
身に覚えがないのに、Twitterのアカウントが凍結された、という発言が注目されている。この記事に登場するフリーランスのエンジニアの人も、突然Twitterのアカウントが凍結されて、仕事仲間に連絡ができなくなったらしい。
他にも同じ状況の人がいるのを知り、この人はTwitterの日本法人に事情を聞きに行った。ところが日本ではアカウントの凍結を解除することができない。すべて本社であるアメリカのTwitter社で管理されているとのこと。
仕事でTwitterを使っている人は多い。フォロワー同士ならDMで直接やり取りできるので、メールなんかよりも情報交換がスムーズにいく。だからフリーランスで仕事をしている人にとって、アカウントの凍結は自分の目や耳をふさがれてような事態だと思う。
調査してもらうと、過去にツイートしていた文章が引っかかっていたらしい。友人とのおふざけで、互いにわざと過激なことを書いて遊んでいた。そのなかに『殺すぞ』という言葉があり、それがアカウント凍結につながった。
さかのぼってそのツイートを消すと、アカウントが復活した。要するにTwitter社としては、機械的に禁止ワードをチェックして、アカウントの凍結を行なっている。書いている本人が冗談だと言い張っても、通用しないということ。
この人は、言葉の重みを理解しないまま、一方的にアカウントを凍結するのはおかしい、と主張している。Twitter社に対してシステムの改善を望むとのこと。
でもボクは、今のままでいいと思う。文章で書かれたものを、いちいちその真意まで斟酌していたらキリがない。本気で書いたって、冗談だと言い張る人も出てくるだろう。機械的に処理しないと、膨大な人数のツイートをチェックすることなど不可能。
さらにボクの個人的な感覚では、『言霊』というものが存在すると思う。だから冗談であっても、「殺すぞ」なんていう言葉を公共の場で書くべきじゃない。本音を吐くのはいいけれど、言葉の使い方にもっと神経を注ぐほうがいい。Twitter社の対応は、適切だと思うなぁ。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。