リメイクじゃなくてリスペクト
おいおい、マジでどうなってんの? 京都は6日連続で38度を超えたらしい。京都はボクの出身地だし親戚もいる。でも住んでいる人には悪いけれど、秋が来るまで京都に近づきたくない。もっと究極的なことを言えば、家から出たくないw
神戸なんか今朝の最低気温が28.6度だった。どうりで寝苦しいはず。お願いだから、最低気温が30度とかはやめて欲しい。朝のブログに書いたけれど、マジで北海道に移住したくなる。
というようなグチを書きつつも、家にいるときは仕事をして、勉強のために映画を観ている。どうしても新作を9月中に仕上げなくてはいけないので、のんびりしていられない。冷房のあるカフェに行く時間さえ惜しい。そんな時間があれば5000文字くらい書ける。
まぁ本音を言えば、自宅にエアコンがないので負け惜しみで言っているんだけれどね。でもしっかり水分を塩分を補給して、無理しないように過ごしている。ミューナも涼しい場所を見つけて、なんとか過ごしてくれている。彼は食欲も落ちていないので、とりあえず安心している。
午後はおそらく36度近くの気温になっているはず。でもいい感じで風が吹いているので、熱風だけれど多少は過ごしやすい。こんな生活は神戸だからできるんだと思う。京都ならエアコン生活に戻っているかもしれない。
さて、そんな暑いなか、熱い映画を観た。
『ジャッカル』という1997年のアメリカ映画。1973年に公開された『ジャッカルの日』のリメイク作品。だけどこれはリメイクではない。
ボクは『ジャッカルの日』の映画を観たし、フレデリック・フォーサイスが書いた原作も読んでいる。『スパイ映画のバイブル』と称される作品で、本当にその名に値する物語だと思う。フランスのド・ゴール大統領の暗殺を請け負った、ジャッカルというすごい殺し屋のストーリー。
だけどこの映画はそのエッセンスを使っただけで、まったくちがう内容になっている。正直言って映画の質としても、物語の質としても、かなりレベルが落ちる。まぁ、それほど『ジャッカルの日』という作品が素晴らしいということだろう。
ブルース・ウィルスの演じるジャッカルが、ロシアマフィアにアメリカ大統領夫人の暗殺を依頼される。謎の殺し屋で、顔を知ってい人はほとんどいない。唯一顔を知っているのは、テロの罪で服役していたIRAテロリストのデクランだけ。そのデクランをリチャード・ギアが演じている。ジャッカルとデクランが対決する物語。
映画としてのレベルは落ちるけれど、二人の名優のファンなら十分に楽しめる作品。ボクはそれなりに面白いと思った。この映画を『ジャッカルの日』のリメイクだと思うから、文句をつけたくなるんだと思う。
この映画は、『ジャッカルの日』のリスペクト作品だと思えばいい。
そう思って観ると、かなり楽しい。ところどころにパロディのようなシーンが登場する。知っている人ならニヤリとなるはず。ジャッカルがエンディングで足を引きずって歩くシーンなんか、完全にリスペクトだと思う。
この映画のジャッカルはデクランに銃で足を撃たれている。だけど『ジャッカルの日』のジャッカルは、障害者を装って暗殺を企んでいる。そのちがいはあっても、原作に対する愛情を感じた映画だった。二人とも若いので、動きがいいよね。ジャック・ブラックの若いころの姿も見られたので、ボクとしては満足できる映画だった。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。