勝ったものの、大変なことに
平年に比べて少し暑いけれど、神戸は今日も見事な秋晴れだった。空気がカラッとしているので気持ちがいい。
本当は先週に衣替えをしようかと思っていた。だけど先延ばしにして正解。今日のような気温なら、まだ半袖でも十分だった。だけどこれから秋らしい気温になりそうな気配なので、今週中には衣替えをやってしまおうと思っている。
すっかり日が短くなり、秋の夜長という雰囲気になってきた。読書が進む季節なんだけれど、ボクはあるシリーズに完全にハマっている。夢を見ても、その物語を体験しそうな気がしてきた。
『ダーク・タワーⅤ カーラの狼』下巻 スティーブン・キング著という本を読了した。これで第7部まである全シリーズのうち、第5部が終わった。残り2部だと思うとさみしくなってくるけれど、続きが気になるので止められない。
ここまでの経過は、『正体は吸血鬼だった!』という記事を参照してもらえば、第1部までさかのぼってもらえるようになっている。
さて、カーラの街を襲って、双子の一人をさらう『狼』の正体は吸血鬼だ、と中巻までは思っていた。ところがちがった。
背後で操っているのは吸血鬼等の超能力者軍団だが、カーラにやってくる『狼』の正体は、なんとロボットだった。伏線から『何か』を感じていたけれど、まさかロボットだとは思わなかった。
双子の一人をさらうのは、双子の子供たちに存在している『共感』能力を吸い取るためだった。つまりさらった子供の脳の機能を『食する』ことで、抜け殻になった子供をまとめて街に戻していたという事実が明かされる。
ローランドたちは敵のスパイを探り、それを逆手に取ることで奇襲に成功する。カーラの住民から二人の犠牲者は出たけれど、61体もの『カーラの狼』と呼ばれるロボットをすべて破壊した。
このロボットの製作には、時空を超えた現代の人間が関わっている。写真を見ればわかるとおり、『狼』が持っている剣は『スター・ウォーズ』のライトセーバーと同じもの。さらにスニーチという小型の武器を使うが、それは『ハリー・ポッター』のクィディッチで使う『スニッチ』を真似たもの。
この下巻のあとがきでスティーブン・キングは、この『カーラの狼』については、『荒野の用心棒』や黒澤明監督の『七人の侍』を参考にしたことを触れている。まさにその映画のとおり、5人のガンスリンガーの計略と活躍、さらに訓練された民衆の力によって『狼』に勝利することができた。
だが困ったことが起きた。妖魔の子供を宿しているであろうスザンナが、マイアという別人格の女性に心を乗っ取られる。そして暗黒の塔にたどり着く手がかりになる、水晶球を持って異次元の世界に消えてしまう。妖魔の子供を出産するためだった。
ローランド、エディ、ジェイク、オイ、そして新メンバーとなったキャラハンは途方に暮れる。その水晶球は、異次元の扉を開けるのに必要だった。物語はここで終わる。
ということで第6部のタイトルは『ダーク・タワーⅥ スザンナの歌』となっている。あぁ、ボクの大好きなスザンナの運命が気になる。もし妖魔を産めば、そのまま胎児に食い殺されてしまうかもしれない。今夜から第6部に入る。彼女の無事を祈るしかない。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
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