SOLA TODAY Vol.961
自動車の運転技術に関して、どうしても理解できないことがある。
それはアクセルとブレーキを踏み間違える、ということ。いまでこそペーパードライバーのボクだけれど、20代から40代にかけてはほぼ毎日車を運転していた。
もっとも運転時間が長かったのは20代。通勤に片道1時間は運転するし、会社からその日の現場に行くため、北は富山から南は奈良の十津川村あたりまで移動する日々だった。いまでも京都市内なら知らない道はないので、タクシー運転手さんに負けないくらいに裏道を知っている。
その後に転職した職場でも、移動に社用車を使用していた。週末にしか運転しない人に比べたら、ハンドルをにぎっている時間は圧倒的に長い。そんなボクなのに、アクセルとブレーキを踏み間違えてドキッとしたことなんて、たった1度でさえない。だからどうしても理解できないんだよね。
だけどこれだけ踏み間違えの報道を見ていると、もしかしたらボクは特殊な例なのかもしれないと感じてきた。そして本当にそうらしい。
高齢者による“ブレーキとアクセルの踏み間違い”事故…原因は若い頃よりも硬くなった「あるもの」?
この記事によると、踏み間違えが多いのはやはり高齢者。60代くらいから増え始め、70代になるとトップを独走する。
ところが驚いたことに、60代の次に多いのがなんと20代だった!
おそらく運転に慣れていない世代だからだろうね。30代から40代になると、踏み間違えの人数がグッと減るから。それにしてもこれほど20代の踏み間違えが多いとは思わなかった。それなのに踏み間違えによる20代の事故は聞いたことがない。
それも統計が証明している。踏み間違えによる20代の死亡事故はほぼゼロ。ところが60代を過ぎると、とんでもない数値がグラフに表示される。まるで打ち上げられた宇宙ロケットの軌跡のような上がり方。
その理由は反射神経である、とこの記事で解説されている。20代だと踏み間違えに気づき、身体がすぐに反応する。ところが高齢者になると「あれ?」と思っても身体がすぐに反応しない。そしてただパニックになって、衝突したときに初めて踏み間違えていたことに気づく人多いらしい。怖いよなぁ。
さらに高齢者に踏み間違えが多いのは、股関節が硬くなっているから。後ろを確認しようと身体をひねったり、駐車券を取ろうと手を伸ばすと、硬くなった股関節のせいで足が無意識にアクセル側へ移動しているらしい。
ブレーキに足を置いているつもりなのに、アクセルへと移動してしまう。だからブレーキを踏んだはずなのに、猛スピードで前進してしまうことになる。ボクのように踏み間違えなんてありえないと思っている人でも、高齢になって股関節か硬くなるとやらかしてしまうかもしれない。
なかなか説得力のある説明だった。それだけに難しさも感じる。運動能力に個人差があるので、抜本的な解決策を打ち出しにくい。この記事にように徹底分析して踏み間違えの要因を究明することで、高齢者の免許更新の際に理解してもらうくらいしか方法がなさそうだよね。
やっぱり自動運転車が1日でも早く普及することを願うしかなさそう。
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