SOLA TODAY Vol.986
京都で生まれ育って40年以上暮らしたけれど、ボクはいま住んでいる神戸が大好き。引っ越して11年目になっても、その気持ちは高まる一方。
海が見えるところで暮らすのが夢だったから、神戸港に入ってくるフェリーをながめながらの朝食は格別。そして神戸の気候は、京都に暮らしていた人間にしたら快適なことこのうえない。
内陸部の盆地である京都市内と比べて、最低気温と最高気温の温度差があまりない。京都のように底冷えしたり、蒸し風呂のような暑さになることが圧倒的に少ない。六甲山からの風が適度に吹くので、昨年のような異常な酷暑でなければ、我が家のようにエアコンなしでも無理なく暮らせる。
そんななかで最も気に入っているのは、神戸が適当な都会であること。東京のような大都会じゃないけれど、必要なものはなんでもそろっている。医療機関も充実しているので、老後のことを考えたら地方にいるよりずっと安心。
公共交通も完璧なので、電車に飛び乗れば30分たらずで日本で第二の都市である大阪へ行ける。だから先日のように、海外のアーティストのコンサートを気軽に楽しむことができる。そんな神戸で、都心部のタワーマンションの建設が制限されることになるそう。
神戸の繁華街の中心である三宮周辺での住宅建築が禁止されるだけでなく、新幹線の駅がある新神戸駅、神戸元町、ハーバーランドがあるJR神戸駅周辺のタワーマンションの建設が規制される。今月に条例案が出され、来年の７月に施行する予定とのこと。
神戸は人口が減少している。最近になって神奈川県の川崎市に人口が抜かれた。川崎市は積極的に住宅建設を進めていった結果、神戸をしのぐ人口増加を達成している。そんな状態なのに、なぜ住宅建設を規制するのか？ 久元神戸市長はこう述べている。
「神戸を大阪のベッドタウンにはしたくない。（市内外から人を呼び込み）ショッピングやグルメ、アートシーンを楽しめるまちにしたい」
ボク個人としては久元市長が苦手www でもこの意見には賛同する。安易にマンション建設に走らないのは正解だと思う。
大阪では万博の誘致が決まっている。それにともなっておそらくIRも大阪で具体化されるだろう。カジノ等のリゾート施設で過ごすため、海外の人たちが大勢で関西にやってくるはず。そうなれば大阪や京都に負けないものを、神戸としては打ち出していくべきだろう。
人口が増えれば、住民税の増収も見込める。だけど都会の経済を活性化させるほうが、全体としては税収増加に貢献すると思う。ちょうど阪急三宮駅を中心とした再開発が進んでいる現状だから、そのまま一気に新しいコンセプトを打ち出して行くほうがいい。
利便性の高い神戸空港を最大限に活用する方針も決まっている。ここはその勢いに任せて、中心街に店舗やオフィスを誘致するべきだと思う。この件に関しては、久元市長を全面的に応援したいと思う。
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