戦争の火種は尽きない
今朝、北朝鮮が日本海に向けてミサイルを発射した。直接的な影響がないものの、不気味な印象は拭えない。北朝鮮と韓国は終戦しているわけではなく、いまは休戦しているだけ。だからいつ火ぶたが切られても不思議じゃない。
世界には戦争の火種がいくつもある。最近ではイラン情勢がかなりヤバい。発火点寸前というのが正確な理解だと思う。そしてここにきて、もっとヤバい事態が発生した。
インドのカシミール「併合」は、民族浄化や核戦争にもつながりかねない暴挙
カシミール紛争が悪化している。カシミールはインド、パキスタン、そして中国が関与している。過去にカシミールを起点にして、インドとパキスタンが戦争をしている。
現在はパキスタン、インド、中国が領有権を争っている状態。日本でいえば竹島や尖閣諸島をもっと複雑にしたもの。なぜならこの3国は核兵器を所有しているから。
今月の6日インド政府は、パキスタンと国境を接するジャンムー・カシミール州の自治権を剥奪した。実効支配しているのはインドだが、70年前から自治権が認められていた。ヒンズー教の国であるインドにとって、イスラム教信者が多いこの地方に配慮したゆえだろう。
ところがこの州を、インド連邦政府が支配することを宣言してしまった。この発表と同時に、インド軍兵士を追加配備して同州を封鎖。電話やインターネットも遮断し、物理的にも支配下に置いた。これはかなりマズい。
インド政府の言い分は「歴史的大失態の是正」とのこと。まるで韓国の文大統領のような言い分。当然ながらパキスタンと中国は猛反発している。パキスタンは即座にインド大使を追放して、新しい大使を任命しても受け入れないことを表明した。中国政府も正式に抗議している。
昨日はパキスタンで、インドに抗議する大規模なデモが行われた。まさに一触即発という事態になっている。いまの状況だと、戦争の一歩手前だと言っていいだろう。偶発的な紛争が起きれば、それをきっかけにして宣戦布告をすることになりかねない。
これが第二次世界大戦のころなら、確実に戦争になっていたはず。最悪の場合、世界中の国を巻き込むことになっただろう。なのになぜいますぐ戦争にならないのか?
それは先ほども書いたけれど、イント、パキスタン、中国が核兵器を有しているから。ちょうどいまは日本において核兵器の恐ろしさが意識される時期。昨日も長崎で追悼行事が行われた。核兵器は廃絶するべきだし、二度と使用されることがあってはならない。
ただその核兵器が、カシミール地方の戦争を抑止しているのは厳然たる事実。このことは日本人も自覚しておくべきことだと思う。核兵器を抑止力に使うことを賛成しているわけじゃない。現在の地球において大規模な戦争が起きないのは、悲しいかな抑止力が機能しているということ。
この微妙な緊張感を維持しながら、少しずつ核兵器を減らしていくしかない。まだそのチャンスは地球に残されていると思う。そんな核兵器の均衡が、カシミール紛争によって崩されないことを願うしかない。
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