心の中を映像化できるなんて!
50代も中盤を過ぎてくると、頭のなかが言葉にならないことが多い。たとえば俳優さんの名前を知りたくて、誰かにこんな顔をした人の名前を知りたいと尋ねても、代表作をあげるか特徴のある人物でないと教えてもらえないだろう。
だけど自分の頭に浮かんでいるイメージを映像化できたら、それを見せて教えてもらうことができる。まるでSFのような話だけれど、それが現実になる日はすぐそこまで来ている。
人の心を読んで、今見ている映像が何かを再現する人工知能(AI)が誕生
この研究は以前から行われていて、昨年にはカナダのトロント大学において、AIに脳波を読ませて人間が頭に思い浮かべた顔を再現することに成功している。
そうした研究を応用して、ロシアの調査会社が行った研究がこのリンク先の記事。動画もアップされているので、興味のある人は見てもらえばすぐにわかるはず。ボクはマジで驚いた。
まず人間にジャンル分けしたいくつかの映像を見せる。その人間の脳波を読み取って、どのジャンルの映像を見ているかをAIに当てさせた。すると234回中210回という高確率で分類に成功した。
さらに驚くのは、脳波を発している人間がどんな映像を見ているかをAIが読み取って再現している。リアルタイムにだよ!
まだ解像度は低くて、くっきりと頭の中身が映像化されてはいない。でも全体として風景の大まかな描写や、男性や女性のちがいや特徴まで映像化されている。ほぼ知覚しているものが同時に再現されていた。これはすごい技術だよね。フェイクニュースでないことを願っているwww
この技術が進化してイメージしたものも映像化できれば、犯罪捜査に応用できる。事件の目撃者の証言に基づいてモンタージュを作ることがあるけれど、脳波から映像化できればかなり正確なものになるだろう。
CIAやFBIの組織ならウソ発見機として応用するかもしれない。うっかりエッチなことを想像していたら、それもバレてしまうということだよね。人間がどんなことを心に描いているかが視覚化されると、心理学の研究にも利用されるだろう。
ただしAIによって映像化されたものが真実だとは限らない。人間の自我はある種のフィルターのようなものだから、事実をねじ曲げてとらえてしまう。記憶だって改ざんされてしまうから、イメージが粉飾されている可能性がある。
さらに人間というのは嘘つき。ある程度の訓練を受ければ、まったく別人の顔を思い浮かべることも可能だろう。そうなれば他人を陥れて冤罪にすることもできる。要するに人間の心の中が事実を表現しているとは考えないほうがいいということだね。
それにしてもこの研究はすごいと思う。さらに精度が高くなれば面白いよなぁ。
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