心の弱さを恥じなくていい
Twitter等を見ていると、『鋼のメンタル』を持っているような人を見かける。著名人にはアンチがつきものだから、何を言っても否定的なコメントが返ってくる。いわゆる『クソリプ』というやつ。
もちろん言われる本人は傷ついているだろうし、へこむこともあるだろう。それでも誹謗中傷にたいして毅然とした態度をとり、冷静に対応されている様子を見ていると、やはり『鋼のメンタル』を持っている人だと感じる。そう装っている場合もあるだろうけれど、なかには本当に心の強い人がいるはず。
逆にボクはメンタルが弱い。自信を持ってそう言えるwww
だからメンタルの強い人を目にすると、自分とのちがいを見つけようと思う。昨日もある記事に目が止まった。
総合格闘家の人が書いた記事。心が弱い人が、どうすれば強くなれるかを解説したもの。なかなか面白かったし、参考になった。くわしくはリンク先の記事にゆずるとして、タイトルにある3つの特徴だけをピックアップしておく。
・弱者は「自分の感情に振り回される」
・「客観視」ができなければ、勝負に勝ちきれない
・目的意識が曖昧だと、準備や練習も非効率的に
ただしボクは、こうした記事をストレートに読まない。
なぜなら『心の弱さ』を恥じていないから。
メンタルの弱さは昨日今日に始まったものじゃない。幼いころからの積み重ねであって、もはや本能的な特質だと言っていい。それゆえメンタルの強い人の意見を取り入れたところで、そう簡単に変われないことをボクの歳になると自覚している。
こうした記事を読むときに注意するべきなのは、『心が弱い』=『ダメな人間』だと思い込まないこと。心が強くなることが正しいと信じることで、いまの自分を否定的にとらえてしまう。だから必死になって『強く』なろうともがき、できない自分に落胆してしまう。そんなもの百害あって一利なし。
『心の弱さ』がメリットになることもある。ボクは実感としてそう思う。
もっとも大切なのは、自分の『心の弱さ』を自覚すること。強いフリをしたり、弱さを否定しようとしないこと。弱さを自覚することで、自分の身を守る方法を確立できる。最大の武器は『逃げる』こと。
心の強さを信奉する人は、逃げることを恥じる。そうして自分を追い詰めてしまい、逃げる機会を失うことで自らの命を絶ってしまう。いじめを受けている子供に、「強くなれ!」というのと同じ。それよりも限界が来るまでに『逃げる』ことを教えてあげるべき。
つまりボクが言いたいのは、バランス感覚を失わないこと。自分の心の弱さを自覚しつつ、少しでも強くなれるようにトライしてみる。だけど逃げることも選択肢に加えながら、極端な現実逃避に走り過ぎないように気をつける。
この微妙なバランス感覚は、『心の強さ』一点張りの人にはない。それゆえボクのメリットだと自負している。そうできるのは『心の弱さ』を自覚しているから。
そんな雰囲気でフワフワと漂っていると、心が折れそうになっても、辛いことがあっても、どうにか切り抜けていける。そして時間をかけて、また次の挑戦に意識を向けられる。心の強い人のように一気に攻められないけれど、心が弱くても十分に戦うことができるからね。ボクは本気でそう思う。
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