ジョコヴィッチへの対応に疑問
日本では新型コロナの第6波がやってきた。オミクロン株に関しては、いまのところ重症化しないという傾向っぽい。とにかくこれまでどおり、個人個人が感染対策を徹底していくしかない。
そのコロナ関連のニュースで、海外のメディアを賑わしているのがジョコヴィッチ問題。テニスの全豪オープンに出場するため、オーストラリアに入国しようとした世界ランキング1位のジョコヴィッチ。ところが入国ビザを取り消されて、メルボルン市内に収容されている。
複数の記事を確認したけれど、ボクはどうもこの扱いに疑問を覚えてしまった。代表的な記事だけ紹介しておこう。
ジョコビッチ選手は豪当局から「囚人のような扱い」、母親が訴え
ビザ取り消しの理由は、ワクチン接種をしていないこと。オーストラリアのこの方針に異論はない。もちろんジョコヴィッチもそのことを自覚している。ただし特例措置があって、全豪オープンの主催者が入国を認める手続きを完了していた。それでビザが発行されている。
その特例とは過去にコロナ陽性となっていて、すでに完治しているという条件らしい。つまり感染による免疫ができているということだろう。ところが世論に後押しされたオーストラリア政府が態度を変えた。書類に不備があるとして入国を認めなかった。
このあたりの経緯はよくわからない。本当に不備があったという可能性も否定できない。でもなんとなく不穏な空気を感じる。オミクロン株の感染拡大によって、オーストラリア政府として万全の措置をとっていることを示したい。そのために利用されたような気がしてならない。
まぁナダルの言うように、ジョコヴィッチがワクチン接種をしていれば問題なかったこと。だけどまるでワクチン接収を義務化のような扱いをするのに疑問を感じる。特例措置を設けたのに、それを途中で否定するのは何らかの恣意的な要素しか見えてこない。
さらに気になるのはリンク先の記事に書かれているジョコヴィッチへの対応。以前は患者隔離用の施設として使っていたホテルなんだけれど、現在では難民や亡命希望者の収容施設になっているそう。まるで刑務所のようなところらしく、ジョコヴィッチは収容場所の変更を求めている。
これは彼だけの発言じゃない。チェコの女子テニスプレイヤーであるレナータ・ボラチョーバも、特例措置で入国しようとしてビザを取り消された。そして施設に収容されている。彼女の発言によると、まるで刑務所のように監視がついていて、不当な扱いを受けているとのこと。
なんか変じゃない? ボクは反ワクチンじゃないけれど、なんとなく納得できない。
この出来事に反応して、フランスは全仏オープンに関してジョコヴィッチの入国を認めることを表明している。もちろん入国は開催国が決めることなんだろうけれど、世界的なスポーツの大会において国家間の差が出ることにモヤモヤする。
ジョコヴィッチのスタッフは弁護士を立てて法的な訴えを起こしている。どうなるかわからないけれど、モヤモヤが消える程度の結論に至ってほしい。ワクチン接種は大切だと思う。だけどその動きに全体主義的な空気感があることに、ボクは得体の知れない抵抗を感じている。
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