SOLA TODAY Vol.307
毎朝のブログは、ボクにとって勉強の場でもある。ブログに書こうとすることで真剣に記事を読むし、自分の意見を吐き出そうと頭を使う。
今朝の記事は、まさに勉強のためのブログ。
ヒトの細胞がプログラミング可能に:米研究チームが109通りの「論理回路」の作製に成功
ボストン大学の研究チームが、ヒトの細胞のプログラムを書き換え、109通りの論理演算命令に従わせることに成功した、という記事。
えっ、なんのこと? さっぱり意味がわからん。
細胞のプログラムを書き換えるという記述は、遺伝子組換えとは意味がちがう。現存する細胞をそのまま使うということだろう。何度か記事を読んで、ようやく概略がつかめてきた。
細胞というのはある意味、超小型のコンピュータと考えていいらしい。インプットされ、それに沿ったアウトプットを行う。甘いものを食べたら血糖値が上昇して、膵臓の細胞がメッセージを受け取る。アウトプットとして、インスリンを増産する。なるほどね。
では、どのようにして細胞が持つプログラムを書き換えるのか? ここからがややこしい。
DNA組み換え酵素というタンパク質を使う。それでDNAを切り刻み、シャッフルして、再度くっつけることによって演算命令を実行する。簡単に言えば、この組み換え酵素はDNAの特定の部位に働く。その酵素が働いているかどうかで、タンパク質の生産を開始したり中止したりできる。
つまりオン・オフということだから、コンピュータのようにプログラミングできるということらしい。この技術を使うことで、コンピュータプログラムの基本である、「NOTゲート」というものを使える。
それはどのようなものかというと、「引き金となる情報を受け取ったときは、~の作業を行わない」という命令とのこと。なるほど、これはまさしくコンピュータプログラムだよね!
具体的な応用例としては、このプログラムで細胞のある部分を発光させる。ある組み換え酵素が働くと、青色蛍光タンパク質を作らないという命令を出すらしい。逆に言えば、組み換え酵素がないと「発光せよ」という命令になる。つまり特定の病気に関連するタンパク質を発光条件にすることで、医療の診断に応用することができる。
さらに研究が進めば、ガン細胞を検知して、それを攻撃するようにプログラムされた免疫細胞を作れるとのこと。ロックオンされた誘導ミサイルのようなものだよね。実用化されたら、身体に負担の多い抗がん剤を使う必要がなくなるかもしれない。
香水にも応用できるらしい。ある酵母細胞は、糖を食べてアルコールを出す代わりに、芳香化合物を排出する。ところが細胞分裂のたびに変異しやすく、一定の品質を保つのが大変らしい。でもこの技術を応用すれば、品質の安定した香料を作ることができる。
専門的なことはよくわからないけれど、とにかく科学はとんでもないスピードで日々進化しているということ。ボクたちがそうした技術に有用性を持たせる意識を育てていけば、人類の未来はかなり明るいと思う。難しいけれど、勉強になった記事だった。
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