まだ旅の途中
少し前までは夜明けとともに鳴いていた蝉が、この時間になってもひっそりしています。時々思い出したように鳴くだけで、夏の終わりを実感しています。涼しくなってくるとアクティブになりますから、どこか旅に出たくなります。
私は旅番組が大好きでして、海外を紹介したものをいつも真剣に見ています。特にヨーロッパには心ひかれています。違う番組で何度も同じ場所を見ていますから、一度もヨーロッパに行ったことがありませんが何度も行った気分です
いつかはヨーロッパに行きたいと思うのですが、旅は楽しいものです。出かける日から心ワクワクして、テンションがMAXになりますね。もちろん旅の最中も楽しさの絶好調となります。そして旅を終えて家に到着すると、多くの人が思わず発する言葉があります。
「あ〜、やっぱり家が一番!」
別に旅が楽しくなかったわけではなくても、ついつい言ってしまう言葉ですね。経験のある方も多いと思います。やっぱり自分の住む場所は「ホーム」であって、戻ってきたという安心感から出る言葉なのでしょう。ETという映画でETが「ホーム、ホーム!」と言っていたのを思い出します。
京都に住んでいた頃は、京都駅前の京都タワーが見えると「あぁ、帰ってきた」と感じました。でも不思議なもので神戸に住んで6年近くなりますと、たまに京都タワーを見ても帰ってきたとは感じません。もう京都は「ホーム」ではないのですね。
今なら六甲山系が見えると、「あぁ、帰ってきた」と感じます。どの場所へ旅に行っても、六甲山系を見ると「ホーム」だと感じるのでしょう。将来海外へ移住するようなことがあるとすると、その場所が「ホーム」だと思うのでしょうね。
人間が「ホーム」を感じてホッとするのは、本質的に「ホーム」を求めているからだと思います。つまり私たちの人生そのものが「旅」なのでしょう。人生という旅を経験しながら、楽しんだり、不安になっり、喜んだり、悲しんだりしながら旅を続け、「ホーム」に帰る日を心待ちにしているのだと思います。
では人生の「旅」における「ホーム」とはどこにあるのでしょうか?
この人生での寿命を終えて死んだ時、「ホーム」に帰るのだと思う人が多いかもしれません。でも私はそれは「ホーム」ではないと思います。私たちが本質的に求めている「ホーム」は、今と違うどこか別の場所にあるものではありません。どこかに「ホーム」を求めている心がある限り、この世での生を終えても「ホーム」を見つけることはできないでしょう。
私たちが帰るべき「ホーム」は、「今、ここ」にしか存在しません。私たちは旅を続けて「ホーム」に帰ろうとしているように感じますが、今までも、今も、そしてこれからも、ずっと「ホーム」に存在しているのです。
そう言う私も、まだ旅の途中ですね。まだ旅をしていて、「ホーム」にいるという実感を持っていないわけですから
旅の途中ですが、どうせなら旅を思い切り楽しみましょう! そして旅を終えたと感じた時、「あぁ、やっぱり家が一番!」と思うのでしょうね〜
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