今日の言葉 4月16日
『愛は相手に合わせることなどできない』
愛は精神に属するものではありません。違いますか? 愛は単なる性行為ではありません。そうですよね? 愛とは、精神が絶対に把握することができない何かです。愛とは定式化することのできない何かなのです。そしてあなたは愛なしに関係を持ち、愛なしに結婚します。そうしてその結婚生活の中でお互い、相手に「自分を合わせる」のです。
あなた方はお互い、相手に自分を合わせているのです。これはまた、知性が働くプロセスです。違いますか? このような適応は、また、明らかに精神が働くプロセスでもあります。全ての適応がそうであるように。しかし愛は相手に合わせることなどできません。
誰かを愛している時には「適応」などありません。完全なる融合があるだけです。愛がない時にのみ、私たちは適応を始め、そしてこの適応が結婚と呼ばれているのです。
なぜならそれがまさに葛藤の源であり、二人の人間の間における闘いの根源であるからです。これはあらゆる問題同様に、とてつもなく複雑な問題です。しかし欲求、衝動が非常に強い分、他の問題よりもずっと複雑です。そういう訳で、自分自身を適応させているだけの精神は、決して純潔たり得ません。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜